私「今日はね、外に出るよ」
母「誰が？」
私「お母さんがよ」
母は無言で涙
私も涙。私「海岸走って、最後に家まで行こうと思ってね。看護師さんと計画しとったと
」母「ビックリした、ありがとう」と涙
私「兄ちゃんも来るけん、一緒に行こうね」
母は涙
13:20に兄が到着
兄「よー今まで頑張ったよ。心配せんで良かけん」
母は更に涙
14時、介護タクシーのお迎えが来ました。専用のストレッチャーに乗せて外へ、母はまた泣いています。看護師さんは酸素ボンベ、吸入器、痛み止めなど色々持って一緒に乗ってくれました。
さぁ、出発です
揺れるので、母が気分が悪くならないか心配です。先づは父との思い出の場所の野北海岸です
今日は風が強いので、ウィンドサーフィンしてる人達がいます
そのまま海岸を走って、二見が浦の夫婦岩の所で一旦休憩。痰吸入。
母は夫婦岩が見えると涙
感慨深そうに見つめています。
その後、今津に抜けて、兄と私の出身高校の前を走りながら、兄が思い出を語りました。「俺がタバコで無期停学をくらったとき、お袋が呼び出されて自転者で来てる姿を見た時、何かグッとくるもんがあった」
母は少し微笑んでます
次は父が眠るお寺の前を通りました。母は手を合わせ、手を振りました
最後に実家です
娘たちは帰って来てます
仲良しのおばさんにお迎えを頼んでいたので。
母は久しぶりの我が家を見れて嬉しそう
途中、痛み止めを飲んだけど、何事も無く無事に病院へ帰り着きました。
看護師さん達が皆で「お帰り～、良かったね～」と出迎えてくれました
母は「楽しかった。ありがとう」と言ってます
お天気も凄く良かったし、体調も良くて、親子３人で行く事が出来て良かった。
これが最後になるかも知れないと思うと、堪らなく辛いけど
母の喜ぶ姿を見られて本当に良かったと思ってます。兄は最後に「これぐらいしかしてあげる事が出来んけん」と言って手を握りました
母はありがとうと頷き感動しています
お互い憎み合った時もあったけど、最後は優しくなれて良かったと私は二人の姿を見つめていました
iPhoneからの投稿