大学選手権 準決勝
慶應vs東海、14-19。
昨日…てか一昨日、4年間の大学ラグビー生活に幕が降りました。
高校からラグビーを始め、早や7年。
色んな壁にぶつかりながら、その度に色々な事を学んだ7年間でした。
負けてから、中々一人になる時がなかったので、それを振り返るのに時間がかかりましたが、ようやく現状とこれまでの事を少し整理できるようになってきたので、綴ります。
110代はとにかく結果にこだわった代だった。
「全ては2010年1月10日に笑うために」
これがキーワードだった。自分としては、その瞬間に国立のピッチに立つ事を目標としてやってきた。
しかし、全てが終わった今、結果を何も残せなかったという事実だけがある。Teamとしても個人としても。
と、そう思ってた。昨日の飲み会が終わるまでは。
以前、このブログで(アメンバー限定記事だったかな?)、結果にこだわることによって他の色々な物を犠牲にしてしまうこの代を許してくれと後輩向けに綴ったことがあった。
それは負けた昨日の飲み会まで思い続けてきた事で、後輩への申し訳なさで胸が一杯だった。
「何も残すことが出来なかった」「辛い想いをさせてしまっただけだった」
しかも、俺自身試合に出ることもできず、代わりに試合に出てくれてた三木には涙ながらに謝られた。
結局自分は何もできなかったんだなと、自らを恥じた。
だけど、中締めで飲み会が終わった後。
多くの後輩が自分に握手を求めに来てくれた。
同じグレードで闘ってきた後輩は勿論、ずっと隔離されてて疎遠になってた後輩も寄ってきてくれた。
しかも、彼らは「とらじょりさんのJr.早稲田の時のトライはホントに感動しました」とか「諦めないタックルはどうすればできるのですか?」とか自分のやってきたプレーに胸を打ってくれていた。
「人に何かが伝わるようなプレーをする」
これは、今年復帰してからの自分のテーマだった。
後輩からそういう言葉を聞けた今、一番伝えたい人達にそれを伝える事が出来たのかなと思えた。
そして、こういう言葉が聞けたという事は、自分は後輩たちにひょっとしたら何かを残せていたのかもしれないとも思えた。
勿論、言葉で伝えられるモノもあると思う。
だけど、言葉で言わずとも伝わるモノもまたあるのかもしれない。
それが「伝統」であって、この部に110年に渡って受け継がれてきたものなのかもしれない。
引退して2日しか経っていない今、まだハッキリしないからあんまり断言できないけど、口にしなくても我武者羅にやっていれば伝わるものがあるかもしれないよ、新4年生の皆。
とにかく、自分としては後輩からこういう言葉を聴けて、初めて「後悔はない」と心から思えた。
声をかけに来てくれた後輩の皆、ありがとう。
そして、この1年間、大変なことも堪えてついてきてくれてありがとう。
諸先輩方が、「感謝しかない」と言って卒業していく姿を見てきたけど、ほんとその通りだ。
実際、俺は今この1年、或いはこのラグビー人生で関わってきた人皆に感謝してる。
自分にとって人として成長できる場を与えてくれた先輩方、同期、後輩。ずっとこの弱い身体を診てきてくれたトレーナーの方々。面倒なことも快く引き受けてくれたマネージャーの方々。
そして、これには反感持つ同期も後輩もいると思うけど、監督・コーチ等首脳陣の方々。
短絡的に見たら酷いと思う事なんて一杯あるけど、結局のところ自分のいる代を日本一にしようと尽力してくれた
事実に変わりはないし、ここでなきゃ学ぶことが出来ない事を一杯教えてくれた。
監督が最後におっしゃっていた言葉。
「不可能に思える事を体現して、人に感動を与えるのが慶應ラグビーだ」
これは俺も心からそう思うし、それこそ自分が魅せられたラグビーというスポーツの本当の魅力なんだと思う。
身体が小さくて、辛いことの方が多いけど、だからこそ努力して、でかい奴らの足首に入れば必ず倒せるという精神はここじゃないと学べない事。
素晴らしい経験をさせてもらった。
勿論、腹が立つ言動が多いのも事実だし、一杯欠点があるのも事実。
日本一になるため尽力しているのは、金払われて雇われてるんだから当たり前だろうと思う人もいるかもしれない。
だけど、それでもやっぱり俺は感謝してる。
俺は、人に白黒つけなきゃいけない監督なんて幾ら金払われてもやりたくないし、伝統校の監督なんて並大抵のプレッシャーじゃないと思うし。
凄いなと思う。
てことで、ホントに、関わってきた皆様方。
ありがとうございました。
さあ、大学日本一というゴール目指して続けてきた旅が終わった今、自分にとっての「Final stage」は終わったわけで。もうトライをgetする事もないわけで。
近々、このブログを畳むか、ブログタイトルを変えたいと思います。
それが、楕円球と距離を置く事になった自分なりのケジメ。
でも、昨日もブログを読み返してたんだけど、「ブログ書いてて良かったな」と思えたので、ここじゃないにしろ必ずブログは書き続けたいと思います。
とりあえず、2010年1月2日で自分のラグビー人生は終わりました。
この想いは111代へ。
よろしく頼んだ!
adios!