アゲハチョウの羽化を初めて見ました。


見たと言っても、正確にはその瞬間は見れていなくて、羽化する直前のさなぎの様子と、羽化した直後の蝶の様子を見ました。



アゲハチョウの幼虫は柑橘系の植物や山椒の葉を食べます。山椒もミカン科の仲間なんですね。

すごい勢いで食べるもので、害虫として扱われているようです。

家に山椒の木(と言うのか?分かりません)が1本あります。そこに、多数のアゲハチョウの幼虫が生息しています。


山椒は去年以前からあったのですが、これまでアゲハチョウの存在には気がつきませんでした。



たまたま親戚の小さな子どもが見つけてくれたことがきっかけで、探してみたらたくさんの幼虫がくっついていました。




アゲハチョウの幼虫は、最初は体長数ミリで黒っぽい色をしています。だんだん大きく成長して、測ってはいませんが、2センチくらいでしょうか。そのくらいまで黒いまま大きくなります。

このあと、色が黄緑色に変化して(種類や環境によって色に差はあると思います)、さらにもう1センチほど大きくなります。

このくらいになったころには、害虫と呼ぶにふさわしく、1分もかからないくらいで葉っぱを1枚食べてしまいます。


食べる様子を観察していると、葉っぱのふちを口でなぞるようにすると、そこから葉っぱが溶けていくように見えます。

葉っぱが魔法のように消えていくので見ていて飽きません。



このあとさなぎになるのですが、残念ながら、生えている山椒でそのままさなぎになったのを見たことはありません。




先ほどお話した、我が家の山椒でアゲハチョウを見つけてくれた親戚の子どもが、幼虫を持ち帰って育ててくれたのです。4匹くらいはいたと思います。

その様子を何度か見に行ったのですが、カゴの中に山椒と割りばしが入れてあって、幼虫の間は山椒の上を移動しているのですが、さなぎはカゴのフタの下の部分や、割りばしのどちらかにできていました。



さなぎは最初、くすんだ緑色をしています。日が経つごとに、だんだんと中が透けてきて、蝶の羽の模様が見えてきます。



出てきた蝶は、まず、折りたたまれた羽を広げるそうです。

私が親戚の家で見たのは、さなぎの状態と、さなぎから出てきて羽を広げ終わった蝶でした。



逃がすために割りばしに止まったまま家の外に連れていかれた蝶。飛ぶことにはためらいがあるようで、しばらくはそのままの状態で固まっていました。



意を決したように飛び立っていく姿には感動しました。




大人になってから昆虫を観察するようなことは全くなくなっていたのですが、アゲハチョウの成長を見守っていたら、急に虫に興味が湧いてきました。

道を歩いていても、ついつい虫が隠れていそうな草むらが気になってしまいます。