中島みゆき20 | Review

Review

エンターテイメント評論(本、映像、音楽、お笑い…)



このアルバムのハイライトは「糸」。初めて聴いたとき、本当にいい曲〜と思った記憶が。その後、CMソング、映画の主題歌、様々な歌手によるカバー、と長く歌い継がれる曲となっている。改めて聴くと、メロディの運びも良いが、経糸と緯糸というイメージがじんわりグッとくる…


「二隻の舟」…当時中島さんが取り組んでいたLIVE「夜会」のテーマ曲。東京のみの公演だったので、当時はよう行かんかったけど、無理にでも行っときゃよかった…と後悔。Aメロ、Bメロ、Cメロと変化していく曲調が素晴らしい。


これ以降のアルバムも手元にあるが、繰り返し聴いているのはここまでかな…アレンジが瀬尾一三で定着し、曲もなんとなくメジャー路線でポップな感じになっていったような…世の中の誰もが知ってる歌がこの頃から出てきているが、どうも歌のための歌、商業ベースというか、それまでの「自分の失恋話を表現したかっただけで、それがたまたま歌という形だった」というようなある種のリアルさ・生の迫力が薄まってきた時期だった気がする…