東野圭吾10 | Review

Review

エンターテイメント評論(本、映像、音楽、お笑い…)



東京日本橋人情もの三部作(と勝手に呼んでいる)の一作目。


通奏低音にあるのは一つの殺人事件だが、捜査の中で、商店街(甘酒横丁)の店それぞれの裏事情が明らかになっていくという構成で、各エピソードに「泣かし」がある。


「容疑者X」で直木賞+このミス1位を達成したが、その偉業にあぐらをかくことなく、再度このミス1位を獲得した記念碑的作品。この小説で東野氏は一気にメインストリームに躍り出たと思う。