泡坂妻夫10奇術をタネにした連作短編集。ミステリーとしてもマジックの話としても楽しめる。が、この本のミソはそこではなく「時空を超えた伏線」というか、その思いつきの衝撃度にある。ネタバレせずに表現するのが難しいが… 2000年このミス1位のこの作品。隅々まで読んで、気づいて、泡坂の巧みな企みを味わってほしい。