伊坂幸太郎5 | Review

Review

エンターテイメント評論(本、映像、音楽、お笑い…)


結局一番怖いのは人間


よくあるホラーのキャッチフレーズである。幽霊、ゾンビ、魑魅魍魎、様々あるが、結局は人間自身の怨念というか、姑息・卑怯というか、自分だけが生き残りたいエゴというか、そういうもの全般が、超常的なものを凌駕して怖い。


この話もそんなところがある。いつもの伊坂節の「途中ツラいが最後はそこそこ勧善懲悪」、というのも少し違う。終末を迎える人間のどうしようもなさをただただそのまま書くという、救いのなさがある。で、その中に時折一味甘みを加えている、連作短編集。


お勧めです!(ってこんな説明で読む人いるかな