現代では、戦争は国益をあげる有用な手段とはならない。経済がモノ中心で無くなっているからだ。

モノ中心の経済の時代なら、占領した地域の農地や工場や国民を売り物にして大きな富を得ることができた。

しかし、現代の最も重要な資源はデータや知識など無形のものである。戦争を仕掛けたところで得られるものはほとんどないというわけだ。

今や富を得るには武力ではなく頭を使わなければならない。とはいえ、万事がチェスのように動くわけではない。これまでの歴史の大きな変化の原因は、人間の愚かさだからだ。