バ撮ルン~樹・千年先まで~ | St.Patrick~Patty vie のブログ

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 バ撮ルン~樹・千年先まで~



  国宝・薬師寺東塔


 初めてみたのは 小学校3年生の時。


 六重塔に見えるけどこの塔は

三重塔。


 屋根のひとつひとつに

~もこし~という装飾のひさしが施されているので

三重塔なのだという説明を聞いて

不思議だったことと

昔の人は すごいな。と子ども心に感動した。



 日本語の「塔」の語源は

サンスクリット(梵語)の स्तूप (ストゥーパ、

(意:heap、…を積み上げる、蓄積する))に求められる。

この語は古代インドにおいて、饅頭型に盛り上げた土の塚のことをも

指すようになっていたが、仏教には今日で言うところの

「卒塔婆」の意味で採り入れられた。


 この習俗は初期仏教にも容れられ、釈迦や聖者に縁(ゆかり)の品

遺体の一部(遺骨〈舎利〉、遺髪、歯など)といった

いわゆる聖なる記念品や遺品・遺物を土中に埋め

盛り土をした上で日干し

煉瓦で周りを囲う建造物として始まっている。



 子どもの頃の薬師寺は

この東塔と 塔の東にある 東院堂などがあるだけで

今日の白鳳伽藍からは

想像もつかないほど

ひっそりとした、寂びれたお寺だった。


 今でも、ここはどこか別のお寺に来たのではないかと

昔の私の感覚に 戸惑うことも多い。


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 去年、この東塔の解体修理の工事が始まった。


 工事のため、解体された塔からは

~仏舎利~が発見され

それ以外にも、重要なものもたくさん発見されたそうです。



  樹齢1000年 台湾ヒノキ


 

 1本のヒノキが

塔の中心に 心柱として建てられる。

 六枚の屋根の中心に

据えられた ヒノキの心柱。

他に支えるものは 何もない。


 樹と樹を組み合わせて

重心、重量や構造計算など

現代のような最先端機器のない

白鳳時代の技術に驚くばかりです。


 ヒノキ


 ヒノキは 日本と台湾にのみに分布する。

日本では本州中部(福島県)以南から九州まで分布する。

大きいものは30mを超えることが知られている。

台湾本島には変種タイワンヒノキ(台湾扁柏、Chamaecyparis obtusa var. formosana)が

分布している。

また中国においては、「檜(桧)」という漢字はビャクシン属を指す。


 日本では 木曾に樹齢450年のものが生息しているのが最高であるが

台湾では 樹齢2,000年のものが生息している。



  日本国内には 樹齢1000年のヒノキは存在せず

この樹齢1000年のヒノキがなければ

塔は建てられない。


 この東塔の創建当時には

我が国にも 樹齢1000年のヒノキが存在したのであろう…



 薬師寺伽藍復興には

すべて 台湾ヒノキ

それも、山ごと買われたヒノキが用いられています。



  
 


 薬師寺の白鳳伽藍復興は

金堂から始まり、この金堂にも

多くの台湾ヒノキが 使われている。



 子どもの頃から このヒノキが展示されたものを

みる度に、こんなに大きなヒノキが

たくさんある台湾の山を 想像してみたりした。


 樹齢1000年の樹が たくさんある国、台湾。

小学生だった私は、どんな国なんだろう…と

いろんな思いを巡らせていました。
















 




  昔の日本人は こういう文章が

スラスラと読み書きできて

すごいな。と思う…


  こういう勉強は 子どもの頃から 好きだった。








 ~笛吹き童子~


 塔の上、細かい細工の施された意匠




 昭和の名工  西岡棟梁


 西岡棟梁がいなければ

伽藍復興は成し得なかったであろう。といわれる

名工にして

~鬼~



 法隆寺宮大工棟梁の家系に生まれ

祖父の指導で

宮大工になるには まず

農業学校で学べ。と農業について勉強を重ねる。



 ~樹を知るには まず 土~

 ~樹は山ごと 買え~

 ~育ったままの場所に~


 土をみれば 樹がわかる。

 同じ場所で育った樹でなければ

 呼吸の仕方が違い、反りが合わなくなる。

 北側で育った樹の面は 北側に向きを合わせる。

 南側で育った樹の面は 南側に合わせる。

   樹の特質を知り、それに沿うように…

 


 法隆寺宮大工棟梁の家系に代々伝わる

先人たちの教え。


 ドキュメンタリー映画には

今でも、人間の成長や仕事に大切な教えが

たくさん語られていました。



 「千年かけて育った樹を 千年先まで生かすこと」


 この信念が

白鳳時代の名工たちから 受け継がれたもの。



 

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 東塔を元にして、西岡棟梁が みごとに再建した西塔


伽藍に東西双塔が揃うのは
およそ10年のち…


 懐かしい東塔を再びみられる日が来ることを 心待ちにしながら…


 欧州旅行で石の文化に触れ
我が国は 樹の文化であることを
改めて 考え直してみるこの頃です。
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