お久しぶりです。

 

 私は普段ネットで音楽を聴くか占いを検索することが多いのですが、今回は私の音楽鑑賞の感想を述べようと思います。感想なので全て主観であることはご了承ください。

 

 Mr.Childrenのさよならは夢の中へは初期の名曲ですね。私はミスチルの曲に詳しいわけではないので発売経緯などは割愛します。

 

 今回、私がなぜこの曲の感想をわざわざ書こうと思ったのか。それは端的に言えばこの曲の歌詞がいろいろな意味でいまの私の内面に届く歌詞だったからです。

 この曲はおおよその見解で言うと失恋の曲だと思います。しかし、私には失恋という二文字では片づけられない何かがこの歌詞にあると思いました。

 

 まず、冒頭「夢の続きのように 君の笑顔も霞んでく」。この歌詞は普通に考えれば失恋相手の笑顔が霞んでくということですね。私がこの歌詞を聴いたときに思ったのは、夢というのは人生そのもので君というのは単に失恋相手じゃなく人生で出会う様々な人。全ての人に死という現実が必ず待ち受けるからこそ人生は夢のようなものなのかも知れません。この歌詞の主人公が単なる失恋という経験で収まらないとすれば、笑顔も霞んでくとは一体どういう意味か。ここでは笑顔「も」となっていますよね。笑顔「が」ではなく、笑顔「も」。笑顔という言葉から連想するのは何か嬉しいことのようです。しかし「も」となっているので、主人公は人生の様々な経験や出会った人々の酸いも甘いも忘れかけているのでしょう。

 

 「交わす言葉にさえ 鋭く神経尖らせて」ここは、まだ精神が発達途上の頃の主人公。過去の回想部分でしょうね。余裕がないので言葉をスルーすることが出来ず一つ一つの言葉にいちいち反応してしまう。当然まだ感情の制御も上手くないので「嵐のような涙のあとは」のように涙がとめどなく流れてくる。精神的に自立はしていないので「激しく心を求める」。「誰のせいでもなく愛は その傷口をひろげて」世間や相手に期待して理想化するからこそ感傷的になってしまう。「交わす言葉~傷口をひろげて」は過去の回想部分でした。

 

 そしていま。「朝やけのビルの彼方へ」精神が発達途上で未熟だったころは主人公にとって人生が真っ暗闇のような夜中だったのかも知れません。しかし、主人公はそれでも大人に近づいていく。それが「朝やけ」。「はばたく鳥のように」人間は鳥のようには飛び回ることは出来ません。地面に足をつけて歩いていくしかない。それでも、「この胸の中を曇らす迷いを 大空高く飛ばしてほしい」主人公は過去を一掃するかのように忘れ、また歩いていく決意をしている。

 「さよならは夢の中へ」というようにここで決意の言葉が表現されています。

 

 「矛盾だらけの my mind」これ以降対比が出てきます。それが、「自由っていう孤独」「黄昏の光と影」。自由が光のようなものだとすれば孤独は影のようなものだと捉えられているのでしょう。主人公は天秤ややじろべえのように二律背反に苦しんている。

 

 「偽りない想いは」「いまも変わらぬ」本当に真実である思想は時代によって決して廃れることなく今昔不変なのでしょうか。

 

 「二人でみつけた it‘s only love」ここでいう二人は、単に恋愛対象だった相手という意味ではなく主人公のいままでの様々な経験のことを指しているのでしょう。「only love」二律背反の対比を統合することが出来たのでしょうか。「love」という単語はおなじみ直訳すると「愛」になります。この「love」は「自由っていう孤独」の「自由」と「孤独」の対比に係ってると思われます。そもそも「愛」とはどういう意味なのでしょうか。「愛」はよく「恋愛」のような言葉に使われますね。「愛」と聞くとなんだか誰かを想い続けることのようですね。しかし、本来「愛」はむしろその逆で「人々という存在を単に認識しそれ以上はこだわらない」ことだと思います。このことにより主人公は「自由」と「孤独」を統合することが出来た。こだわらないというのは冒頭部分の「夢の続きのように 君の笑顔も霞んでく」につながりますね。経験を忘れただけでなくむしろこだわらないという生き方にまで主人公は変わったのでしょう。「苦しい時も それは ただ一つの真実」。「only love」が真実の思想だったということでしょうね。

 「いつしか全てはうつろう運命だとしても」世間は人生含め全てが諸行無常です。それでも「いまならば きっと取り戻せる 二人出会った日の輝きを」主人公は「only love」という真実の思想を見つけることにより朝やけのような輝きの中に再び生きていけるという希望を持ちました。

 そして決意を新たに「さよならは夢の中へ」と言い放ちこの曲は終わります。

 

 以上が私の感想です。お楽しみいただけましたでしょうか。

 

 それではまた。