22時過ぎ。爆発音がして,窓の外を見ると赤い炎が見える。。
火事だ。、
パジャマの上に上着を着て、濡れた髪にニット帽をかぶって飛び出す。
多くの人が見上げている。
サイレンが鳴る。
火の粉が舞い、黒煙がのぼる。、
熱が伝わってくる。
なんだか楽しそうな野次馬と不安そうな住民。
こんなに表情が違うのか。
偶然にも、明日の朝集会所の清掃をしようとカギを借りていた。
上着のポケットにカギを入れたままだったことを思い出し、火事現場から集会所へ向かう。
集会所のカギを開け全ての部屋の電気を点ける。
この明かりを頼りにして欲しい。。
寒い冬の夜、不安な気持ちで火事現場を見続けて欲しくない。
家の外に出ていた近隣の方に避難してくる方がいたら誘導して欲しい旨を伝える。
さらに、副会長のセンパイに電話をする。
災害ナースの認定も持っている頼りになる方だ。
集会所の管理を託し、現場に戻ると炎はもう見えずふっと気が緩んだ気がした。
でも、まだやることは多い。
集会所は開けたが、高齢者は床に座れない。
イスがないと無理なのだ。
集会所のカギと椅子の入っている倉庫のカギは別。
カギを持っている現会長の姿はまだ見ていない。
道路を挟んだだけの距離の集会所に移動出来ない高齢者がまだ外にいる。
警察官に声を掛けるも、どこかに行ってしまった。
違う警察官に声をかけると「建物警備しているんで消防に言ってください💢」と酷い言われ方。
名前を聞いとけばよかった。
上司っぽい警察官が声を掛けてくれ、ふくよかな高齢者をおんぶして、集会所まで運んでくれた。
ありがたい。
避難者は30人ほど。
あたたかい飲み物が欲しいだろうなとコンビニに行こうとすると若い学生さんや同年代の方が率先してついて来てくれた。人って素晴らしいー!
私のクレジットカード払いでコンビニであったかいドリンクを買い占める。
つまめるオヤツを買う。これは、町内会費で落とせるかなぁ。、1万円ほど。
この時点で日付が変わっていることに気づいた。
これは、いつまでボランティアが対応するのだろうか。
消防士さんに聞くと区役所から人が来るらしい。
いつ?どこに?
区役所に電話して警備さんに私のケータイ番号を伝える。
折り返しがかかってきたが、そりゃそーなんだけど市役所職員は自宅にいるから今から区役所に出勤して、そこで関係部者と協議してから現地に行きますと。
必要なものを聞かれた。
・ダンボールベッド→ズムスタにあるから無理
・パテーション→ここにないから無理
・毛布→○
まだ時間がかかるとのことだったし、ベッドがない時点で避難している高齢者は眠れない。
頭をフル回転する。
何が使えるのか、、
近くにあるホテルに電話して相談する。
被災した人たちがあったかい布団で眠れるように。
・今から20部屋確保できるか
・支払いを後払いにできるか
・まとめて町内会費で支払ってもいいか
フロントの女性は上司に掛け合ってくれ、10分ほどで🆗の折り返しをくれた。
町内にあるお寺の住職がクルマを出してくれ送迎してくれた。
ありがたい。
5人ずつ、ホテルへ向かう。
悩むのは明日からにしてねと声を掛ける。
次は楽しい場所で会いましょうと声を掛ける。
さらに2時間経った。。
区役所は来ない。。。
みんなを送り出した集会所で先輩と2人片付けながら電話する。
避難支援はもう不要になった。
町内会で解決したのだ。
唯一、助けて欲しいホテルの宿泊費を補助する支援策はあるかだけ確認してみた。、
ない。
自分で払えと。
ベッドじゃないと眠れない高齢者をホテルに送ったのはいけないことだった??
着の身着のまま何も持たずに避難している人たちに支払えと?
火元じゃないのに、出費を強いるのか。。
思わず「私が20人分の宿泊費を払うんですか?」と聞いてみた。
困った渇いた声が返ってくる。
これからの課題がこんなカタチで浮き彫りになるとは思ってもみなかった。。
みなさーん、自主防災ってホントに大事ですよ!
こりゃないと困るわ!!
町内会大事よ!!