知人から、古い牛刀をいただきました

おかあさんが亡くなり、遺品整理をして見つかったそうです

表には ”SWEDISH STEEL” スエーデン鋼です、さらに”MIZUYAMA” の刻印

自分は使わないので、研ごう会の教材にでもして欲しいとのことでした

 

裏には ”MISONO” の刻印、岐阜県関市 ”ミソノ刃物” の製品らしい

ミソノの包丁は私も愛用しています、刻印は表に入る筈 ”MIZUYAMA” とは ・・?

 

長年使われて細くなっている、本来は両刃だが片刃に研がれ、切先も ”鶴首” 状態

錆と汚れもひどい、ハンドルも錆で浮き上がり、ピンが落ち込んでいる !!

スエーデン鋼は炭素鋼、良く切れるが錆に弱いので素人にはあまり奨めたくない

 

錆を取って磨き、ハンドルを外して見た

錆がカサブタ状態、中子は腐食でだいぶ薄くなっている・・しかし、まだ助かりそう

 

よみがえりました

 

ハンドルは接着してボルト締め、形を直して牛刀らしく、両刃に研ぎ直しました

 

鞘も作って ”再生完了”

合板を貼り合わせて整形、ニスを塗った安直な鞘ですが取り敢えずひと安心

 

それにしても ”MIZUYAMA” は何のことか、今のミソノ刃物には見られない刻印です

謎のままではモヤモヤが治まらない、研ごう会の仲間にもキチンと説明したい

 

関市のミソノ刃物さんに、電話をして聞いてみました

最初に対応してくれた女性には分からず、上司らしい男性にも分からない

数時間後に電話が有り ”MIZUYAMA” の来歴を教えていただきました

 

この包丁は、40年以上前に東京浅草の ”水山刃物店” のために作ったものとのこと

今でいう ”OEM” とでも言うのでしょう、謎が解けました

私の疑問に応えて丁寧に説明してくださったのは、ミソノ刃物の社長さんでした

業務でお忙しいところ、ありがとうございました

 

ミソノ刃物のユーザーは8割がプロの人と聞く、素晴らしい包丁です

仲間や知人の要請で、10人ほどに取り寄せてあげて喜ばれています

 

愛用の ”牛刀と三徳包丁”

 

鞘の材料は ”朴” を削って貼り合わせ、三徳包丁の鞘は ”柿渋” を塗りました

 

8ヵ月程投稿を休みました、久しぶりのブログ再会、これからは不定期に時々 ・・・

 

ミソノ刃物の社長さん、対応していただいた社員の皆さん ”ありがとうございました” 

これからも良い包丁を作り続けて下さい、御社の更なる発展をお祈りします お願い