白い世界へ | 山本写真館  直樹的目線

山本写真館  直樹的目線

気取らず、飾らず、気の向くまま、

直樹的目線で切り取った風景を

日々綴って行く。

撮りっぱなし、ご意見無用の怠惰な写真館。

いらっしゃいませ、ごゆっくりどうそ。


               ※写真の無断転用を固くお断りいたします。

2月11日(土)
最近は頑張らなくても出来てしまう早起きをして、おじさんの聖地(そう呼ばれているらしい)奥日光へ、スノートレッキングに行ってきた。

 実に久しぶりの雪山ハイク。
テンションはMAX。(笑)
子供の頃、遠足前の夜は、なかなか眠れなかった記憶があるが、おぢさんとなった今は、酒の力と慢性的疲労で秒落ち爆睡、あっという間に朝が来る。しかも目覚まし時計より早い。
前回、スノーシューをお借りした店舗が、8時開店と書いて有った気がして、8時を少し回る頃到着するようにスケジュールを組んだ。(店員さんは、9時からなんだけど・・って言っていたが、HPには8時からと・・・・笑 それでもご対応、感謝。)
 前の日に降った雪の影響で、東北道は北へ行くほど厳しい状況。宇都宮インターまでは、ウエット路面であったが、
日光道は大沢を越えたあたりから凍結した路面が続き、清滝で降りる頃には、氷の上に薄い雪をかぶった、気の抜けない状況が
続いた。しっかり圧雪になっていれば、優秀な今どきのタイヤならさほど心配はいらないが、アイスバーンの上に積雪しているのは一番怖い。いろは坂に差し掛かると、それはますます顕著になり、途中、登り切れずに立ち往生したワゴンやミニバンを数台見かけた。
急な坂の途中で止まってしまっては、チェーンも装着出来ないだろうに・・・・。
スタッドレスタイヤを過信した結果か。無事に降りられれば良いが。そ言う自分もスタッドレスを過信気味であるのだが。
 FFの軽自動車は意外に強いね。
少々ハンドルを取られる事は有ったが、難なく登り切った。
予定より少し早い7時50分には湯元園地に到着。昨夜は相当降ったようで、泊り客の車は、
かろうじてそこに車があるとわかる程埋まっていて、道路と駐車場の境にも雪の壁がそびえ立ち、これ、どうやって出すの?と、いう状態であった。
スキー場や、旅館、ホテルの前を、何台もの重機が慌ただしく動き回り、排土板を器用に操って
降り積もった雪を寄せ、来客を迎える準備をしていた。それらの唸るエンジン音と、タイヤに巻かれた金属チェーンの音が、都会の喧騒を思わせた。
ああ、此処ではこの音で一日が始まるのだな。
 

公共の駐車場も、雪に埋もれて入れないほどであったため、重機がスペースを作ってくれるのを待って、停めさせて頂いた。

スキー場のレンタル屋さんで、スノーシューを借り、登山口を目指す。
湯畑までは圧雪と氷なのでつぼ足。その間スノーシューはお荷物であった。
わきに抱えてもたもた歩いていると、慌ただしく雪かきをしている重機にひかれそうになるので、滑る足元に注意しながら小走りに抜ける。
湯畑からその背後に見える山並みを撮影したつもりが、なぜか自撮り、しかもモノクロになっていて、後で気付いて苦笑した。
この少しあと、息子から連絡が有ったので、状況を送る意味で下の写真を送ったら、
「雪とじじい」と、タイトルを付けられた。じじい・・・じゃと?(# ゚Д゚)
2016年から愛用していたリュックが、あちこち傷んで来たため、去年の秋に新調したのだが、
なんだかんだ忙しく、今日にいたるまで一度も使う機会がないままであった。
ちょっといい値段するだけあって、いつも通り無秩序にパンパンのパッキングでも、重さを感じさせず、腰や肩への負担も少なくバランスもいい。
よい買い物であった。
快晴だが風が強く、時折目の前が真っ白になる。耳まで帽子でカバーしないと、耳の中に容赦なく雪粒が吹き込む。うわぁ・・・こりゃ、今日は修行だな。
夏の山行に続き、今回も娘が同行。夏に見た切込湖が白く凍ったのを見たいと。
本当は父がどうしても見せたくて、2年かけて刷り込んでいた成果である。(笑)
30近くになっても、こうして付き合ってくれるのは、うれしいものだ。
2022年夏の切込湖にて。
 
湯畑からは除雪もされていないので、スノーシューを装着。
前回のトレッキングで借りた時は今一つ差がわからなかったが、
購入を考え、ブランド品のスノーシューを色々研究してみると、前回、今回とお借りした
レンタル品の歩行性能はどの程度であるかが分かってきた。
レンタル品だから文句も言えまいが、お借りしたスノーシューは新品でもせいぜい1万円かそれ以下の安価なモデルである。自分が求めている登攀性能のものは、4万円から5万円以上。
価格の差は重量の差とは反比例の関係にあり、先ずは酷く重く感じる。
圧雪の平らな道であれば性能の差はわからないであろうが、新雪を分けて入るような場面や、急斜面では、つぼ足に比べ沈みにくいという以外はほぼ、無力である。
雪国で暮らし、日々の生活で必需であれば迷う余地はないが、年に一度使うか使わないかわからない道具に、4万も5万もの大金はちょっと・・・という考えで購入を躊躇っており、今回もお借りしたわけであるが、新雪の深雪という状況下で、道具の大切さを改めて思い知った。
すでにトレースはついているが、油断をすると微雪崩が起きる急坂をバッフンバッフンと踏みしめ登山口へ向かう。
この辺りまででも、前回より積雪量が多く、足を取られ、重いスノーシューは、まるで足枷をされている様であった。
前回訪れた時は、積雪量も少なく、雪面も適度に締まっていて歩きやすかったのだな・・・・。
今回は良い経験値となるであろう。
息も切れ切れ、冬季閉鎖されている金精道路にある登山口にたどり着く。
ボケっと歩いていたら、何かに躓いてしりもちをついた。
よく見ると、雪に埋もれたガードレールが、雪の間から顔を出していた。
雪の深さがわかるが、前回の時は登山口の看板すら見えない位だったから、ここ数日の春のような陽気で一旦解けた上に、先日の寒波到来で降り積もったのであろうと推測した。↓
ここで小休止。
登山口からコースへ進むと、いきなり待ち構えているのが急な下り坂。
前の人がつけたであろうトレースが続いていて、それに続いた。この辺りは道迷いの疑いようの余地がないので、その通り進んでよい。
父が更に掘り下げたトレースを辿るわが娘。
程なく冬季限定でしか到達できない蓼ノ海(たでのうみと言う小さな湖)に到着。
前回も触れたが、手前の注意書きには湖の上には立ち入り禁止とかいてあるが、頼まれても
行かないから安心してほしい。(笑)
湖畔を慎重に回り込み、立木の根元の足元がしっかりした場所を探し、再び小休止。
「ひんやりして気持ちいい!」と火照った体を横たえる娘。
おい、「あんまり体を冷やすなよ」と父。
この辺りは風も弱く、日差しもよく届いて暖かいのがかなりの救いであった。 
定番の、柿ピーとチョコで一服。
 
自然の芸術を眺め、待ち受ける難所に備える父と娘であった。
(この時点で難所の事は伝えていない。)
 
次回、ラッセル! に続く