先生方は鍼灸師、柔道整復師、理学療法士と職種は違うながらも、セラピストの質の向上の為にNo Borders Therapist協会(NBT)を発足され、全国で講習会を開催されている先生方です!
当日1番目の講義は、鍼灸師の千葉道哉先生から、東洋医学から診る眼と運動に関しての講義。
近年セラピストの間でも非常に注目されている東洋医学。ただ療法士の養成校では西洋医学の講義のみで進んで行く為、興味はあるけどなかなか入り口がわからない先生方も多いと思います。
その為、今回千葉先生の方から、
・東洋医学の概論
・東洋医学と体質の関係
・五色から診る眼と筋肉の関係性
・眼と関係性する病証、評価法
・治療の為のツボの選択、治療法
を、東洋医学未経験の方でも入れる様、分かりやすく講義して頂きました。
しっかりツボを刺激することで、視野も変化しますし、身体の状態も変化します。
ツボを押されて悶絶するリアクションを見るのも楽しいです。(笑)
東洋医学に触れた事がない人には東洋医学の面白さ、心と身体のリンクの関連性を実感して頂けたでしょうし、臨床で東洋医学を活用されている方にも評価や精度を高める為の方法やヒントを学べる素晴らしい時間になったのでないかと思います。
2番目は、柔道整復師の渡辺友嗣先生による、ミラーリング、経絡、エネルギーを使った身体調整について。
講義は同調することの重要性を実際の実技で。
講義の中では心理学や脳科学、身体の意識を応用して、相手を知ろうとすることが重要であることを実技で講義して頂きました。
クライアントの状態を改善させる為には、施術している時の意識だけでなく、施術に入る前や介入中の声かけが非常に重要だと実感された先生方も多いのではないでしょうか。
さらに渡辺式経絡マニュピレーションになると驚愕の一言。
東洋医学のエッセンスを活かして触るだけでも驚く程身体に変化が生じていました。
驚くほど頭蓋の大きさが変わります。
この間1分もかかっておりません笑。
驚きすぎて、周りがポカンとする事もありましたが(笑)、施術効果を向上させる為に非常に重要な要素を教えて頂ける非常に有意義な時間になったのではないかと思います。
昼休憩を挟み、最後の講義は、理学療法士の吉田一樹先生による、構造から紐解く眼と運動の関係性について。
講義ではまず構造面に対するアプローチの重要性から。
リハビリでも機能向上の為に機能訓練を行いますが、その際構造面に問題があれば、機能訓練の効果を充分に発揮出来ないばかりか、最悪の場合相手を壊してしまう事になってしまいます。
それは眼に対する介入においても同様で、コンディショニングが整った状態でないとトレーニングの効果が半減してしまいます。
その為、今回眼の状態を整える為に、眼と関係する解剖(脊髄、硬膜、神経、血管、筋、骨格、内臓)の関係性を捉え、それらを調整する事で眼と運動のコンディショニングを整えて行く方法を指導して頂きました。
治療前後の評価として、風船バレーにて評価を行いました。
普通に行うと訳もない動作ですが、視覚情報を制限したりすると、途端に距離感が掴めなくなり、難易度が高くなってしまいます。
眼球と運動の関連性が非常に強い事を再認識しました。
治療アプローチでは眼で確認出来ない部分を感覚でリリースしていく手技を教えて頂きました。
感覚主体の為、捉えるのにコツが必要でしたが、介入後に身体の変化が顕著に現れました。
私も介入してもらった後は風船バレーの距離感がつかめる様になったり、寄り目が出来る様になったりと、構造を整える事の重要性を実感いたしました。
今回、1人2時間と非常に短い時間での講義でしたが、各先生の視点が違い、内容も非常に濃密だった為、非常に多くの物を頂けたのではないかと思います。
個人的な感想ですが、各先生のアプローチ方法は違いますが、共通していることは、各クライアントの身体情報を読み取り、その人に合わせながら介入していく事が何よりも重要なのではないかという事を実感させて頂きました。
講習会に来ていただいた先生もそれぞれ多くの学びを持って帰ることができたのではないかと思います。
千葉先生、渡辺先生、吉田先生。東北という遠方から来てくださって本当にありがとうございました。
次回九州にNBTさんが来るのは来年の4月、大分になるとの事でしたので、興味のある方は是非チェックしておくといいと思いますよ。