何が悲しいのか、わからない
何が苦しいのかもわからない


ただ、
きつく締め付けられるこの胸を
どうすればいいのかわからなくて


面白いものなんて
何一つ転がっていないはずの携帯電話を
わたしはずっと、弄くっていた




外の世界に答えはないし
外の世界は
わたしを癒してくれるわけでもない





それでも、
どうして求めてしまうのだろう


きっと、どこかに
わたしを救ってくれるものがあるはずだと...


いつまでもそんな錯覚に
捕われているからだね









わたしは "わたし" に泣きながら聞いてみる

何が欲しいの?
何が手に入れば、あなたは満足するの?




すると、すぐに答えたね

「愛が欲しい」


どんな愛が...??

「ただ生きているだけで感じる愛が欲しい...」




そこでわたしは、
一瞬、時が止まったかのように


ふと、
あることに気が付いた




あぁ、これ...
この世に生を受けたあの日から
ずっと感じていた思いだ、とーーー











大人になるにつれ
忙しい日々を過ごしたり
仕事に没頭したり
悩みごとに頭を悩ませているうちに、忘れていただけで


この思いは
この世に生を受けたあの日から
ずっと、心にあり続けたものなんだーーー




今まで
見て見ぬフリをしていたもの


そんなものはナイと、
必死に思い込みたかったもの




そんなことを思うと、

生きているだけでは怖くて、どうにかしてママにもパパにも愛されたいと思っていたあの頃の自分に... 急にフラッシュバックしたかのようだった




そうか...

そこを見たくないから
ずっと「外の世界」を見ていたんだ


でも
そこを見ることができたなら


あとは
そこに光を当てて
ただ一緒に歩いていけばイイだけなんだ...




そう、気が付いたとき、
わたしはその日はじめて
心から安心したような...
優しい笑みに包まれたような気がした








Nina*