宮崎に来てから、
とってもステキな友だちが何人かできた。


言葉は悪いけど、
わたしにとって
"ただ何となくのランチ友だち" とかはいらないの。


話しているだけで何時間も経ってしまうような
お昼に会って、夜までずっと語り合っているような...
そんな友だちがわたしは大好きで、
そんな友だちが、宮崎にも東京にも居てくれる。




ふと考えてみると
わたしは、友だちと話しているとよく涙を流す。
東京にいるときも
いつもみんながわたしの話を真剣に聞いてくれて
あの人もあの人も...そういえばあの人も...って...
わたしの話に真剣に耳を傾けてくれた友だちを思い出すと、何人も何人も思い浮かんだ。




* * *




夫の前で泣いた次の日、
わたしは母に手紙を書きました。


まるで一筆書きのように
心の中の言葉をそのまま吐き出して、
「てにをは」も直さないまま、そのままの文章で母へ送りました。


いつもは夜遅くに家を出ることはしないけど
そのときはどうしても
今すぐに投函したかった。


書いたばかりのその手紙をすぐにポストに入れないと、
明日になったら「やっぱり。。」と思うのではないかというのが怖くて、
夜の10時を過ぎていたけれど、
わたしは手紙だけを握りしめて家を出た。


家からポストまでは少し距離がある...
おまけにあの辺、暗いしな...
なんて思っていると、わたしが家を出たタイミングで思いがけずに雨が降ってきた。


傘をさしても洋服が濡れるような雨足になってきて、
真っ暗な道を傘をさしながら歩くその道は、
まるでわたしの心の闇を表しているかのようだった。


なんか、とんでもないところに来てしまったみたい...
これ、ホントにいつもの道だよね...??
そんなことを思いながらただ前へ前へと歩みを進めていると
目的地よりももっと近くに、「ほら、ここに入れな」と言ってくれているかのような
小さなポストが目に入り...
「お願いします」と心の中で呟いてから、ポストに手紙を入れた。


そこから家に帰る途中、
あまりに真っ暗な道を歩きながらも、本当にその先には大きな光が見えてくるような気がして、
車道を走る車のビュンビュンと鳴る激しい音たちは
まるで「頑張れ!」と言っているような、「大丈夫だよ!」と言っているような、
そんな感覚さえ沸き起こった。




* * *




やっぱりね。
わたしは思ったんだ。


どんなに「やりたいこと」を見つけようと、
どんなに大きな夢を叶えようと、
親子関係に溝がある以上、ぜったいにわたしは引っかかり続けるだろうな、って。


だから、わたしは「やりたいこと」もやりたいし
大きな夢も叶えたいけれど、
それは、ステキな親子関係やステキな夫婦関係があってはじめて
本当のしあわせを感じるのであって、
そうでなけれは、何を手に入れたとしても、どうしても心に穴が空くのだろうな、って。


だからわたしは手紙を書いた。
本当は会って話すべきなんだろうけど、
母に本音を言いたくて、何も考えずに手紙を書いた。


母からは、とても温かいメールが来て
今度ゆっくり会うことになったけど、
わたしの中では、今まで言えなかったわたしの本音をやっと伝えることができた、それだけでかなり心は満たされている。


親子だもん。
本気でぶつからないとね。


あ、でもね、
コレを書いていても、どこか心はざわつくの。
まだ、母の本音を聞いていないからかな。


それでも、わたしが本音を伝えることができたことは
大きくて確かな一歩。


親子だもん。
世界に一人しかいない、わたしの大切な大切な、母とのことだもんねハート




nina*