本日、ヤフーニュースに非常に興味深い記事が掲載されておりました。

「質の高い質問」をした議員は誰か--今国会「国会議員質問力評価」1位から70位までの全議員名を発表
http://bylines.news.yahoo.co.jp/takahashiryohei/20140617-00036440/
高橋亮平 2014年6月17日9時配信

上記リンク先の記事をお読み頂ければお分かりになりますが、
計70名の国会議員を対象にNPO法人万年野党が独自に調査した結果をもとに、
国会議員の質問力をランクづけして公表した面白い試みです。

評価を行うにあたって客観性を担保するために

①国会議員による評価
②関係省庁の職員・元職員による評価
③政策専門家による評価
④一般有権者による評価

の4つの角度から評価を行い、

1)質問するテーマの選定が適正か
2)質問技術のレベルは高いか

という観点から、5段階評価しています。



勿論、何名程度から調査結果を回収したのか等、
不明瞭かと思われるような部分はあるものの、
こういった取組をしている既存メディアがない中、
議員の”質”というものを考えるにあたって、
非常に興味深い調査であると思います。

「NPO法人万年野党の国会議員質問力」の中で、
記載の通りであると思ったことがありましたので転載させて頂きますと、


国会議員の本来のお仕事は何でしょうか?

 国会の委員会などで丁々発止の質問をすること(国会質問)、
 法案を提出すること(議員立法)、
 書面質問を政府に出すこと(質問主意書)などが、本来の仕事です。

 ところが、現実には、地元のお祭りやイベントには熱心に参加しているものの、
 こうした国会質問などは全くやっていない、という国会議員も少なくありません。

 地元で有権者の声を聞くことももちろん大事ですが、
 それだけでは、「インプットだけで、アウトプットは??」
 と言わざるを得ないのでないでしょうか。

 ただ、国会質問の回数などさえ多ければよい、
 というわけでもありません。「数」とともに大事なのは、その「質」です。

 つまり、いかに良い質問をし、政府の政策や予算・法案の問題点を
 あぶり出し、その改善につなげているか、といったことです。
 例えば、かつて問題になった「消えた年金」は、
 厚生労働省は当初問題の存在を否定していましたが、
 優れた国会質問によって、徐々に問題が明らかにされ、
 最後は政府も問題解決に取り組まざるを得なくなりました。


「国会議員質問力評価」2014年予算委員会版<最終結果>
http://vj0.sakura.ne.jp/mannen/2014/02/15/389/
NPO法人万年野党 2014年6月16日投稿



これは当然、地方議員にも当てはまることであり、
私も一般質問を行う上で常に質問の"質"を考えています。
質問のテーマを選定する上で気を付けていることが2つあります。

①なるべく誰も手を付けていないような問題を挙げるようにしています。
②なるべく予算が伴わない問題を挙げるようにしています。

①については、東松山市議会の場合は21人も議員が居るのですから、
皆が同じ質問しても執行部の答弁も同じ様になるもので、
それなら議員がそれぞれ個別のテーマで質問したほうが、
より幅広い市政の課題を扱うことが出来るようになると思うからです。

勿論、質問が集中するようなテーマは世間的にも注目されていたり、
或いは喫緊にクリアしなければならないものであったりすることもあり、
一概にテーマが集中することが悪いこととは言えません。
議会がそれだけあるテーマに注視していることを執行部が感じれば、
執行部に改善してもらうべくプレッシャーになりますしね。
ただ、やはり自分自身の政策・信念・調査に基づいて質問するようにしています。
それがある意味、議員としてのアイデンティティにもなるのかなと。

②については、議員には予算の議決権があっても編成権はありませんので、
質問を通じて財源が必要となるような提案を行うのでしたら、
やはりその財源の確保策まで言及することが筋であると思っています。
昨今の厳しい財政状況の中で”あれもお願い、これもお願い”では、
税金がいくらあっても足りません。

勿論、これが市民の福祉向上のために必要であると訴えることは大切ですが、
どうやったらそれが可能になるのか、まで考えることも大事であると思います。
財源が確保できない限り、行政も首を縦に振ることは出来ません。
とは言っても、私自身も時には無理難題を提案することはあるのですが(笑)、
なるべく、行財政における課題や政策案について挙げるようにしています。


質問技術という点では、私も全然足りていないと自戒しているところですが、
対案を示すこと行政の出来ない理由の根拠を崩していくことは、
自分の政策を実現する上で心がけていることであります。
持論に相手を導くには、現行制度の課題点と提案制度の優位点を指摘し、
行政の根拠を論破していかなければなりません。
これは、1つの議員の腕の見せ所と言えるのではないでしょうか。
NOという言葉をいかにYESに変えていくのかは、
ある意味、女性を口説くことと同じことかも知れません。笑
行政とのやり取りはコミュニケーションだと思っています。

議員の質問力には、議論する内容は勿論のことですが、
言葉の適切な選び方、抑揚、雰囲気など他にも要素はあるでしょう。
私も、しっかりと質問力を磨いていきたいと思います!

なお、この”
国会議員の予算委員会通信表”では、
トップ10に、3名のみんなの党の国会議員が入りました。
3位に、みんなの党幹事長の水野賢一代議士、
5位に、みんなの党の政調会長の中西健治代議士、
6位に、みんなの党の代表の浅尾慶一郎代議士です。
トップ10では、政党別ランクでは1位ですね!