感覚で議論でしていたものをもう少し厳密にやってみました。かなりマニアックです。昨年と違い、落ち着いてデータを見ることができるので、じっくり分析できます。

 

題材は先日同様、2018年の6年生の6月マンスリーと7月組分けテスト。確か、実施日は10日しか違わなかったので、この両者のテストで個人個人の学力変動は殆どないと思います。

昨年の自己採点アンケートの結果を再現するように、両方のテストのパラメータを設定しグラフ化してみました。

 

横軸に6月マンスリーの偏差値、縦軸に組分けテストの偏差値を取って、両方の偏差値の分布を示したものです。地図の等高線を見るような感じで、紫から黄色の度合いが強くなるにつれ、高さが高くなる(そこの部分の人数が多い)ことを示しています。当たり前ですが、両方の偏差値が50の時が最も人数が多いです。

グラフはかなり扁平な楕円となっていますので、両者の相関はかなり高く、0.89程度です。(完全に相関していれば、楕円はつぶれ、直線になります)。この推定分布から6月のマンスリーと7月組分けの各個人の偏差値差の絶対値(テスト間のブレ)の平均を計算すると3.8と算出されました。

他のテストのデータを見ても大体これくらいなので、サピックスのテストにおいて、各個人のテスト間の偏差値の変動は4程度と考えてよさそうです。感覚で考えていたものと大体一致しますね。

 

さて、この考え方をA問題、B問題のわけて点数を出す志望校判定サピックスオープンに適用するとどうなるでしょうか。秋以降の合判と学校別の相違にも関係するので興味があります。

志望校判定サピックスオープンはA,B合計、A、B別の3つの標準偏差を求めることができるので、A,Bの相関係数を近似的に算出すことができます。2018年度のデータで恐縮ですが、第二回志望校判定サピックスオープンのA合計とB合計の相関係数は0.78と算出されます。予想通り6月マンスリーの偏差値と7月組分けテストの相関係数0.89よりはかなり低い。この相関係数は偏差値差にすると5.41。つまり、AとBでそれだけ偏差値に乖離があっても普通ということです。

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