なぜコースではなくアラカルトなのか | ビストロ タンオタン オーナーシェフのブログ

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temps au temps   フランス語で「ゆっくり時間をかけて」という意味です。
家庭で使えるレシピやプロにも役立つ情報をのんびり更新していきます。
ビストロ タンオタン
兵庫県尼崎市 JR立花駅 北口徒歩2分

ビストロタンオタンのメニューはアラカルト(単品)です。

宴会用パーティーコース料理やクリスマスコースなどはご用意していますが、
基本、コース料理はご用意しておりません。

フランス料理店といえばコース料理。
アラカルトもあるけれど、割高で量が多い、という印象があるかと思います。(僕はあります)

では、なぜタンオタンはアラカルトなのか。
いろいろ理由がありますが、最も大きな理由はコレ!



仔羊半頭買いした時のメニューです。

なぜこれが理由なのかと言いますと…

…長くなるので暇な人だけ読んでくださいね^^;



鹿、猪、今回の仔羊など、一頭もしくは半頭で仕入れると部位ごとにいろいろな料理が作れます。

これがまぁー楽しい♫

解体しながら
ここはこのカットであの料理に。筋が多いから煮込もう。骨は無駄なく出汁を取り、ソースや煮込みのベースに。

料理の原型がここにあります。

流通が発達していない時代。
肉は現代のように部位毎に分けられておらず、飼っている豚や羊などを一頭潰して料理をしていました。
レストランでも、解体から料理がはじまります。

解体すると骨が余ります。
無駄なく使いたいので、その骨で出汁を取ります。
それをソースに仕上げるのは必然だったんです。

現代では、多くのレストランでは、肉と骨を別に発注して出汁を取っています。
これも時代の流れで必然ではありますが、不自然でもあります。

「命をいただく」

一頭さばくことで、僕はこの事を実感し、食材を大事に無駄なく扱おうと再認識させられます。

話は大きく脱線してしまいましたが(-_-;) 

とにかく、一頭まるごと使いたいんです!
大きいまま仕入れた方が割安ですし…

色々な部位があると、価格の固定されたコースに組み込むのが難しい。
仔羊ばかりのコースにするわけにもいきませんし、小さな部位もあるので、量が確保できません。

これらを解決するのがアラカルトでした。

アラカルトでは、お客様が食べたいものを選んでコースを組み立てられます。
仔羊をたくさん食べたい方は、仔羊中心に。
料理はほどほどにお酒をたくさん飲みたい方。
食べたりない方は料理の追加オーダーもできます。



当店のアラカルトは一般的なフランス料理店のコース料理の一品と同程度のボリュームにしてあります。

量を多くして、値段を上げれば作るのは楽なのですが皆さん色々食べたいですよね。
居酒屋と同じ感覚でご注文して楽しんでいただければと思います。


ビストロ タンオタン 尼崎市立花町1-7-1 パインフォレスト2F ☎︎06-6423-3337