何故私は、私を甘やかしてくれる相手に靡かないのだろう…。



甘やかしてくれる相手とお付き合いすれば、私はもっと楽なのに…。



サイトにはいっぱい居たし。



ハルキさんが遠くに行くかもしれないという危機が発生してから、そんな事を思う日々だった。



「可愛いね」



「綺麗だよ」



「大好きだよ」



こんな言葉は、欲しいと思えば割と簡単に手に入る。
それを言って貰える努力はそれなりにしているから。



でも、私はそういう言葉でさえも、ハルキさんに言って貰ってこそ価値があるって思ってる。



綿あめみたいにふわふわして甘〜い言葉を簡単に女性に向かって言うことが出来る男性は、大体他の女性にも同じ事を言うと思う。
※あくまでも私の主観です。



もちろん、ちやほやされて嬉しい女性は大多数なので、男性の褒め言葉っていうのは多いに越した事は無いと思う!…のですが。



あくまでも、これは私の価値観ですので、御承知おきくださいませ。



ハルキさんが、私にだけとても冷たくて、他の女性に対しては
「可愛い」
とか言ってたら、それはそれは凹むと思う…。
少しの間、立ち直れないかも。




でも、多分、ハルキさんは女性全員に塩対応だと思う。
いや、まぁ塩対応というか、普通に接していると思う。



そんな中で、私にだけ、たまーにたまーに、お願いすると

「大好きだよ」

って言ってくれる。
※ベッドの中の時だけ




そのひと言の重みが、私には必要なんだなーって。




誰にも言わない言葉を、本当にたまーにだけボソッっと消え入りそうな声の大きさで言ってくれる。




宝探しの宝物と同じ。




すぐに見つかる宝物ってつまらなくて…。




探して探して、やっとやっとやっと見つける事が出来たソレだから、喜びもひとしおと言うか…。




だから、ハルキさんがたまーに下さる連絡も、私には宝物で。
ハルキさんに限り、頻度が上がっても宝物ですが。




毎日毎日、ハルキさん以外から連絡が来るのは、少しだけ困り物だった。
マッチングサイトを使っていた時の話です。



褒め言葉も、度が過ぎると同じく困り物かも。
ハルキさん以外。




そういう所も、私がハルキさんを好きで好きで抜けられない一面なんだろうな…って思った。




遠距離が視野に入ってから、そんな考え事が新しく増えた日々だった。



他の男性とお付き合いしたら…というシミュレーションくらいはしますよね。



シミュレーションして、やっぱりハルキさんなんだ…となるだけなんですけどね。