私は第二子を出産した。
第二子の育児は思いの外過酷だった。
一人目よりも手が掛かる子で、しかも何もかも私でないと受け入れなかった為、お風呂、食事、寝かしつけ…
何から何まで私がやらなければならなかった。
若い時の育児とは違って、体力も無くて、腰痛も尋常じゃなくて。
また更に太ったし、身体もボロボロだし、驚くほど老け込んだ。
育児のストレスからなのか、目眩を起こして倒れて入院までした。
その間だけは、母親に助けてもらった。
占いやら何やらで、私のタイプを見る人が居るのだけど…。
私は家の中に居て、毎日同じルーティンをこなす様なタイプではなくて…。
仕事も退職したので、専業主婦として子どもと二人きりで家の中にずっと居る事が本当に辛かった。
家庭内に入って、育児に専念するという事が自分には合っていない事は解っていたのだけど、家庭・仕事・育児を総合的に考えて、この苦渋の決断をした。
そして、今もその事は後悔していない。
毎日毎日ハンコで押したような日々。
好きな事も出来なくて、とにかく子どものお世話に明け暮れる。
ストレスが溜まりすぎて、円形脱毛症になった。
同時に世の中はコロナ禍で、不要不急の外出は控えるような風潮になっていた。
そんな時、何故か過去の彼氏が連絡をくれるのだった。
大学時代に付き合っていた彼氏、タクマさん、ヒロさん、(ヒロさんは彼氏ではないけど…。)カズさん(これは怖かった)
みんな申し合わせたかのように、コロナ禍にそれぞれの文面を私に送ってきた。
別れた彼氏が連絡してくる事は珍しい事ではなくて、よくある事だった。
別れて半年くらいで連絡がある人、一年以上空けてから連絡をくれる人、何年も経ってから連絡をくれる人。
みんなバラバラなタイミングなのだけど、必ず連絡が来る。
あれは何なのだろう。
未だに謎。
初めて元カレから連絡を貰った時は驚いたものだけど、段々と慣れてきて。
あー、また連絡が来た。
今度はなんだろう?みたいな感じになっていた。
安否確認とか、ご飯のお誘いが多かったけど、全部断っていた。
大体みんな、タイミングが悪すぎる。
そもそも、大学時代の彼なんて、別れてから20年くらい経ってるのに…。
その間に一度も会ってないし、なんの連絡も取ってないのに…。
何がしたいのか謎すぎる。
「結婚したんだ!夫婦生活についてアドバイスが欲しいから電話していい?」
とか…。
それ、私じゃなくてもいいんじゃない?
元カレというのは、何故何年も経って連絡をしてくるのだろう。
因みに、私が別れて後悔した彼は過去に二人だけ。
一人は大学時代のドイツ帰りのキスが上手い彼。
私から別れを切り出した。遠恋が辛すぎた。
もう一人は、ハルキさん。
私が拗らせて振られた。
この二人だけは、別れてから私には連絡をしてこなかった。
今のこの記憶のまま、私が独身で、相手も独身なら、またお付き合いしたい…そう思えるお相手だ。
他の男性たちには、感謝はしているけれど、やり直したいとは思わない。