◆◆◆くじょう みやび日録 第二期◆◆◆

 

「世界十大小説」に挑戦すべく、手始めにジェイン・オースティン『高慢と偏見』を読んだのですが。

日常の狭い世界を描いているだけなのに、繊細な……というより意地悪な心理描写に惹かれ、簡単なオースティン論など読む始末(苦笑)

 

 

 

『自負と偏見のイギリス文化―J・オースティンの世界』

 

作家の生きた「奢侈と堕落のリージェンシー(摂政時代)」の背景からの読み解きや、今なお続く続編や翻案の多さなどの現象も扱う。

 

→上品なイメージを持たれがちらしい彼女ですが、直後のヴィクトリア朝の影響。全然そんなことない!(一読で明らかだが)

 

→よく知らないけど若い頃流行っていた『ブリジット・ジョーンズの日記』って、『高慢と偏見』の現代版だったのね!

 

→作家自身が語る<登場人物のその後>談が実在するのに興味津々。わたしの分身のような、と勝手に思っている『高慢と偏見』の三女・メアリは、「おじの事務弁護士のもとに勤める事務員としか結婚できなかった」のだって!

 

 

 

 

 

『深読みジェイン・オースティン―恋愛心理を解剖する』

 

ミステリさながら物語の登場人物の心理を追うので、未読者は特に注意? 自分も少々後悔(当分読めそうもないのでいいけど)。

 

→心理用語を多用して現代的。難解さは皆無で、章タイトルが端的に内容を表していました(『高慢と偏見』は「賢い女の野望」!)。

 

→ヒロインのみならず全員欠陥者(笑)で、逆にそこがリアルで魅力なのかも!

 

 

 

 

 

次に読むのは、果たして……?

 

両書ともオースティンの長編についてはあらすじが掲載されているので、未読でも問題ありません(逆にネタバレが嫌な人には勧めない)。

 

両方とも触れていましたが、ブロンテ姉妹のシャーロットが、オースティンの小説を嫌っていたそうです。彼女の代表作『ジェイン・エア』や妹エミリーの世界十大小説『嵐が丘』も早く読みたくなりました。

 

スタンダールによる世界十大小説『赤と黒』が待機中なのですが、なにから先に読むことになるやら?