調布周辺ぐるっと散歩 2月4日(土) | 東京散歩道

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「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

お散歩ナビゲーター小島信康です。

 

今回は只今開催中の東京お散歩教室「第175回 調布周辺ぐるっと散歩」の初日の様子を簡単にご紹介します。

 

出発は調布駅から。

 

まずは、調布市文化会館たづくりへ。

 

 

調布市文化会館たづくりは、調布市小島町2丁目にある、公益財団法人調布市文化・コミュニティ振興財団が運営する、様々な機能を一つに束ねた複合施設(東館・西館)。

館内にはホール、会議室、保育室・授乳室、学習室、喫茶・レストラン、中央図書館、コミュニティFM放送局などをはじめ、東館1階に展示室やゲゲゲギャラリー、2階に南北2つのギャラリー、8階に映像シアター、9階にリトルギャラリー、12階に展望ロビーなどがあり、市民の文化向上と地域社会の発展に貢献しています。

 

 

たづくりに入ると、『キングダム2 遥かなる大地へ』の玉座がいきなりお出迎え。

これは、1階エントランスホールで行われている『CINE_WORKS展-映画制作の世界-』の展示で、他にも『シン・ウルトラマン』『護られなかった者たちへ』『燃えよ剣』『メタモルフォーゼの縁側』などの上映作品に関連する小道具などが展示されていました。

 

展示を見た後、12階にある展望ロビーへ。

 

 

12階展望ロビーからの眺め。

この日は晴れていましたが、我々が上がった時は空がかすんでいて、あいにく富士山を拝むことはできませんでした。

 

展望ロビーの次は、9階へ。

 

 

9階にはリトルギャラリーがあり、南部菱刺しの作品展を鑑賞。

そして、1階にあるゲゲゲギャラリーへ。

 

 

調布市は、水木マンガの生まれた街であり、ゲゲゲギャラリーでは調布市名誉市民である水木しげるさんの略歴から、水木さんが描いた漫画のイラストや妖怪画などを公開。
また、水木さんが残した名言「なまけ者になりなさい」を刻んだ手形やサインも展示されています。

 

ゲゲゲギャラリーの次は、1階展示室へ。

 

 

1階展示室では、綴れ織り作家としてご活躍している鬼原美希さんの個展『たびするおりびと meets 調布と映画』を鑑賞。

 

 

ちょうどご本人もいらして、軽くご挨拶。

素晴らしい作品と一緒に写真を撮らせていただきました。

 

調布市文化会館たづくりの次は、(仮称)鉄道敷地公園へ。

 

 

(仮称)鉄道敷地公園は、調布市小島町2丁目にある、地下化された京王相模原線の跡地に令和2年(2020)4月に開園した、広さ約1,800㎡、南北に170m、幅10mの細長い公園。

園内には調布駅前にあった通称「タコ公園」のシンボルで、多くの市民から復活の要望を受けた「タコのすべり台」が再建され、先代のタコの頭の一部が現在のタコの頭に埋め込まれています。

 

(仮称)鉄道敷地公園の次は、調布市郷土博物館へ。

 

 

調布市郷土博物館は、調布市小島町3丁目にある、市民の郷土に関する教養、学術及び文化の発展に寄与することを目的として、昭和49年(1974)に開館した博物館。

館内には、市内の遺跡で出土した土器や石器、江戸時代の村絵図や古文書、明治時代以降の教科書、古写真、太平洋戦争関係資料、近藤勇座像、近藤勇の生家復元模型など、郷土ゆかりの資料を展示。

調布の歴史などに関する常設展や企画展、講演会など多彩な催しを行っています。

 

調布市郷土博物館の次は、鬼太郎ひろばへ。

 

 

鬼太郎ひろばは、調布市下石原1丁目にある、令和元年(2019)5月に開園した、面積約1,800㎡の広場。

調布市名誉市民·水木しげるさんは、50年以上調布市内に住み、『ゲゲゲの鬼太郎』や『河童の三平』『テレビくん』など、数々の名作を生み出しました。

鬼太郎ひろばは、そんな水木マンガの生まれた街「調布」に造られた公園で、園内には『ゲゲゲの鬼太郎』など水木さんの作品に登場する妖怪やキャラクターのオブジェ・遊具を設置。

彼の作品のファンをはじめ、市内外から多くの人が訪れます。

なお広場の整備は、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングによる寄付によって行われました。

 

 

初日は、鬼太郎ひろばにある鬼太郎像と一緒に記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。

 

鬼太郎ひろばの次は、天神通りへ。

 

 

天神通りは、調布市布田1丁目にある通り。

調布駅北口の旧甲州街道から布多天神社の参道へと続く通りが商店街(天神通り商店会)になっていて、鬼太郎と仲間たちのモニュメントに出会うことができます。

 

 

天神通りにある人気店「あずきや 安堂」で、今川焼きを買って、一回目のおやつタイム。

 

 

続いて、「オーロール 調布店」で後で食べる用&お土産用のパンを購入。

 

お買い物の後は、天神通りを抜けて、大正寺へ。

 

 

大正寺は、調布市調布ケ丘1丁目にある、山栄山と号する新義真言宗の寺院。

本尊は大日如来で調布七福神の恵比寿神です。

歴史は、上布田宿境にあった三栄山不動院寿福寺、下布田の紫雲山寶性寺、上布田の広福山常行院栄法寺の三寺を大正4年(1915)に合併し、開山時の年号に因み、三栄山常行院大正寺として創設。

栄法寺は、大正寺の境内に当初よりあり、現在は墓域となっていますが、布多天神社の別当寺を務めていたといいます。

なお現本堂は、栄法寺の本堂を、観音堂は不動院より移設。

他にも境内には旧三寺から移された老樹や庚申塔、地蔵尊等の石仏や、当時の由来を記した「三寺の碑」という記念碑があります。

 

大正寺の次は、布多天神社へ。

 

 

布多天神社は、調布市調布ケ丘1丁目に鎮座する、少名毘古那神と菅原道真公を御祭神として祀る神社。

由緒は、創建はあまりに古く定かではありませんが、延長5年(927)に制定された「延喜式」という法典にその名を連ねる、多摩地方有数の古社。

社伝によれば第11代·垂仁天皇の御代、約1940年前の創建といわれており、文明9年(1477)に多摩川の洪水をさけ、古天神というところより現在地へ遷座されたときに菅原道真公が配祀されました。

江戸時代になると甲州街道が造られ、上石原、下石原、上布田、下布田、国領の五宿ができ、「布田五宿」と呼ばれ、当時、当社は布田五宿の総鎮守で、「五宿天神」と崇め祀られました。

そして布田五宿は、明治22年(1889)に飛田給、上ヶ給と合併して調布町となり、布多天神社は調布町の総鎮守に。

なお「本殿」、豊臣秀吉が北条氏を攻略する際、人々を安堵させるために出した「太閤の制札」「狛犬」が市の指定文化財に指定されており、また水木しげるさんの『墓場の鬼太郎』『ゲゲゲの鬼太郎』では、本殿裏の森に鬼太郎が住んでいる設定になっています。

 

 

また、境内には期間限定で置かれている『砂像 ゲゲゲの鬼太郎』があり、全員注目。

こちらは調布市ゆかりのアーティスト保坂俊彦さんの作品。

砂と水のみで制作しているそうで、さらに完成後表面に糊を吹き付けているので、雨でも壊れないとのこと。

とても素晴らしい作品で、皆さん感動されていました。

 

布多天神社の次は、國領神社へ。

 

 

途中、上布田公園に立ち寄って、二回目のおやつタイム。

「オーロール 調布店」で買ったパンをこちらで食べました。

 

 

國領神社は、調布市国領町1丁目に鎮座する、神産巣日神を主祭神とし、天照大御神・建速須佐之男命を配祭神として祀る神社。

由緒は、國領神社は、國領神社(第六天社)と神明社(八雲神明社・杉森神明社)の二社を合わせた神社で、創建年月については共に不明。

國領神社は以前は「第六天社」と称し、古代多摩川のほとり(杉森)に鎮座しており、第六天社は薬師寺(現·常性寺)の管理下の頃、御祭神は薬師如来の守護神十二神将の内の第6番目の第六天神でした。

そして、甲州街道が整備される江戸時代初期、常性寺が甲州街道沿いに移設されたとき、調布町大字國領148番地に遷座。

神仏分離で明治2年(1869)に寺から分かれ、御祭神を神産巣日神とし、國領村の鎮守となり、明治4年(1871)10月に村社に列せられ、明治8年(1875)10月に「國領神社」と改称しました。

一方、神明社も古代多摩川のほとり杉森の地にあり、「杉森神明社」とも呼ばれ、また八雲台の地にあった頃は「八雲神明社」とも呼ばれていました。

その神明社も薬師寺(現·常性寺)の管理下にあり、御祭神は建速須佐之男命で、明治42年(1909)11月17日に天照大御神を合祀して一緒に奉られていました。

そして、常性寺が甲州街道沿いに移設されたとき、現在地に遷座。

しかし、國領神社の境内地近隣に都営住宅の建築計画があがった為、やむを得ず境内地を移譲。

その浄財を以って神明社境内地に社殿を造営。

昭和38年(1963)10月12日に竣工遷座祭を執り行い、國領神社と神明社とを合祀。

社名を「國領神社」と総称しています。

なお境内の藤の大木は樹齢約400~500年といい、「千年乃藤」と呼ばれ、「ちょうふ八景」の一つに選ばれています。

 

國領神社の次は、常性寺(調布不動尊)へ。

 

 

常性寺は、調布市国領町1丁目にある、正式名称を「医王山長楽院常性寺」と称し、鎌倉時代に造像された薬師如来を本尊とする真言宗豊山派の寺院で調布七福神の布袋尊。

歴史は往古は多摩川沿いに壮麗な諸堂が建立されていましたが、慶長年間(1596~1615)に旧甲州街道沿いの現在地に移築。

その後、江戸時代に祐仙法印が成田山新勝寺より成田不動尊を勧請して中興したといい、以来、「調布不動尊」と称されて人々に親しまれています。

境内は本堂である薬師堂をはじめ、不動堂、地蔵堂、そして常性寺会堂があり、調布不動尊の不動明王は「厄除け不動」として崇敬を集め、地蔵堂には一願地蔵尊を安置。

他にも文政7年(1824)に造立された「小橋の馬頭観音塔」は、碑文に当地の世話人とともに「八王子縞買中」と記されているところから、その頃の呉服商人が盛んにこの周辺の街道沿いを当時の交通手段であった馬を引いて織物を買い歩いていたと推測できる貴重な像塔として、昭和44年11月に市指定有形民俗文化財に指定されています。

 

 

常性寺を参拝後、調布駅に向かう道すがら、リアル妖怪ポストや鬼太郎マンホールを紹介。

 

そして、駅に到着し、お散歩は終了。

 

 

その後、有志のメンバーさんと「土間土間 調布店」で懇親会を開いて、解散となりました。

 

ご参加くださいました皆様、誠に有難うございました。

 

それでは、次回もどうぞよろしくお願いいたします。

 

東京お散歩教室

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