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朝4時
寝起きの鈍い意識に

いつものように
化け物の声が響く

「〇ね
飛び降りろ」


昨日の夜は
彼と愛し合った後
そのまま眠った。

横で眠る
彼をゆり起こす

「起きて。
ねぇ、また聞こえる」

「…あ、そうだった」

眠そうに彼は目を覚ました

そして
重なる。

少しづつ
私の反応を見ながら
ゆっくり
彼が入ってきた

 

昨日の続きみたいに

体はもう準備ができていて
あっという間に彼を受け入れた


私と彼の吐息で
寝室の窓は
曇り始める

聞こえてていた
化け物の声は
体に流れ込んでくる鋭い刺激で
どんどん遠ざかっていく

絶頂は唐突に、

しかも短い間隔で何度も訪れた。

 

私はただ
その変化に身を委ねる

 

気づけば


呼吸も
思考も

全部


彼に預けて


二人は

そのまま絡み合って眠っていた。

 

 

***

 

目が覚めると
体はじんわり重くて

 

でも


さっきまでの嫌な感覚は
きれいに消えていた。

 

横を見ると
彼はまだ眠っている。

 

ふと
彼のスマホが目に入る。

 

「そういえば…」

 

昨日、見せられたやつ

 

なんとなく気になって

画面を開く。

 

 

そこには

ぎっしりと並んだ文字。

 

見慣れない言葉ばかりで

正直よくわからない

 

でも

 

“朝はテストステロンが高い”とか

“女性は余韻で血流が残る”とか

“オーガズムと睡眠ホルモンの関係”とか

 

断片的に読んでいくうちに

 

少しずつ
繋がっていく。

 

「あの人…
これ、ちゃんと調べてたんだ…」

 

思わず小さく笑ってしまった。

 

 

***

 

朝4時に聞こえる声を
力でねじ伏せるんじゃなくて

 

体の流れごと使って
静めにくる

 

そのやり方が
あまりにも自然で

抗う気もなくなって

 

気づけば私は
ただ彼に委ねていた

 

怖さも
焦りも

 

いつの間にかほどけて

 

ただ
 

あたたかさの中にいた

 

——もう、大丈夫だった。

 

 

***

 

2月末の3連休。

 

季節外れの大雨が

私たちの住む町の

雪をどんどん溶かしていった。

そのころには
化け物の声は

全く聞こえなくなっていた。
 

やっと

訪れた春。

 

そして私の身体には
小さな命が宿っていた

 

結局、その命は
形になることはなかったけど

 

あのとき私は
確かに
生きる方へ戻っていた。

 

 

📢【更新予定】📢

📖 5月8日㈮22時
『私に戻る時間、早朝4時のやさしい調律』
編集後記 ― 自分の人生を愛し直すこと

 

📖 5月9日㈯22時

「満ちることと、欠けることのあいだで」

 ― 差の中にあるエネルギーの話 ―


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