本日、事務所の退去立ち会いを実施しました。



相手は、オーナーです。



事務所として長いこと(20年ぐらい)借りてくれたある企業は、今度福岡営業所と統一されるとのことでの退去です。やっぱり不況ですかね?



事務所内は木造で、床から10cm程はコンクリートの基礎部分。その上の間仕切り等はクロスではなく板の直張りです。



鹿児島では16年前に8.6水害という大変な水害の災害がありました。




そのとき、その事務所も例外なく50cmほど浸水し、そのときの影響で壁の板の直張り部分が腐食してぼろぼろになっていました。



そこで、本日の立ち会いの時、オーナーが「この板も借りた人が直すんでしょ。」というわけです。




いえ、この部分は借り主が故意に腐食させたわけではありませんので、オーナー様がご自身でなおして下さい。と私が伝えると、オーナーさんはそれを直すためにあるのが敷金でしょ。と。




いえ、敷金は債務の保証を担保するためにオーナー様が預かるお金で、リフォーム費で預かるわけではなく、まして、自然損耗に関してはオーナー様のご負担部分なので、敷金で直すなどと言うことはできません。



オーナー様は渋々「そうですか」とそっけなく納得行かない様子で、その場を立ち去りましたが、まあお年を召された方です。昔のように行かないことを納得できない気持ちは分かりますが、人に部屋を貸すオーナーとして、不動産会社を信用しないのであれば、ご自分で最近の敷金の精算の状況は勉強するべきですし、それがイヤなら不動産会社に管理をまかせて、不動産会社を信頼して取引をして頂きたいものです。




不動産会社はまだまだ「不動産業者」ではなく「不動産屋」といわれてます。




もっと、国家資格がなければ出来ない業種なので、社会的に認められる地位にしていくのも、これから私たちに課された使命なのかなぁと思う一日でした。