ジバンシィ 

      アマリージュ EDT





 春です。


 気温はまだまだ不安定ですが、そろそろ本格的に暖かくなりそうな予報ですね。


 兼六園では梅園が見頃なんでしょうか・・・


 早く元気になって、散歩に行きたいな。





 私は毎年春になると、そろそろ出番かな?と、ジバンシィのアマリージュを出してきます。


 暑くなる前、でも春の訪れに何となく心がウキウキする季節が、このコの出番です。









 アマリージュは、大好きなイザティスの生みの親、巨匠ドミニクロピオン氏によってGIVENCHY40周年を記念して生み出された香り。



 アムールとマリアージュを組み合わせた造語がアマリージュだそうです。


 20代なかば頃に持っていたGIVENCHYのミニ香水のセットの中に含まれていました。



 ちょうどその頃、結婚の準備をしていた私。


 愛と結婚がテーマなんて素敵!


 結婚式にはこれをつけよう!


 と、ミニボトルを握りしめて思ったのは覚えているのですが。



 私これ本当に、当日、付けたんだったかなあ?


 式当日は早朝から怒涛の忙しさで、記憶が曖昧です。
 




 私にとっては、そんなエピソードのある、アマリージュ。



 根強いファンの方達がいらっしゃるそうで、なんと、今でもジバンシィのコスメカウンターで購入できるのですよ!!



 コスメカウンターのお姉様曰く、「この香りじゃ無きゃダメなのって仰る方もいらっしゃって〜。」だそうです。




 アマリージュを愛してらっしゃる方々がいらっしゃるのね〜。



 素敵だわ〜。






 香りの方は、流石20年以上前のドミニクロピオン様の作品。
 いわゆる、今風ではありません。


 もうね、素敵なまでに。


 香りはしっかり。ガッシリ。


 複雑に絡み合った、多種の香料が、


 しっかりと華やかに香ります。




 良い意味で、私達年代が思い浮かべる、香水らしい香水 です。





 普段私が好む、軽やかな香水達が白ワインだとしたら。

 私にとって、シャネルのチャンスや、イザティス、それからこのアマリージュは赤ワイン。



 より芳醇で、濃厚で、深くて、素敵な香りなのです。



香調は


 満ち足りた愛、幸せのフィーリングに包まれる

     スィート・ホワイト・フローラルの香り。



トップ

  ネロリ ローズウッド すみれの葉 

  マンダリンの葉



ミドル

  ガーデニア ミモザ カッシー イランイラン 

  レッドフルーツ



ラスト

  カシミランド アンバー ムスク バニラ 

  トンカビーン ベチバー


 



私のお肌の上では



 オープニングから、透明で華やかな花の香りがガツンと香ります。



 とっても明るく素敵なオープニング。



 ノートを見ると、ネロリ?清楚?と、思いきや、そんな事は全くありません。


 






 すぐにミモザが顔を出してきて。とびっきり華やかに香ります。



 なので、トップは昭和の芳香剤の様な香り。



 正直、この部分は芳香剤を思い出してしまって、苦手に感じる方もいるかも。


 昭和後期の芳香剤によく使われていた、あの、ミモザの独特の香りです。

 



 ただ、安っぽさはありません。



 透明で 華やかで品があります。



 アプリコットのような、柑橘のような、フルーツのジューシーさも感じられます。




 何をどうしたらこうなるのか?


 この、層になって複雑に香りが絡んでいる感じ、流石ドミニクロピオン様です!


 トップからドミニクロピオン様感を堪能できます。






 本格的にミドルに移行する頃から、トップのミモザの芳香剤感は落ち着き、純粋に香りを楽しめるように変化していきます。


 ここまで来ると、安心してフローラルに溺れることができるようになります。



 イランイランやガーデニアを感じることができますが、もっと多種なお花が混ざり合った香り。




 はな、はな、はな。

 



 とびきり陽気でエレガントなフローラル。




 確かに祝福と愛に溢れた結婚式のイメージかもしれません。



 晴れた日のガーデンウェディングみたいな。


 カラフルなフラワーシャワーや、明るい陽光。


 会場中に飾られた花々。


 笑顔ではしゃぐ人々。


 そんな幸せな光景が浮かんでくるようです。





 ラストはエレガントさがだんだん増して、美しく落ち着いていきます。


 もう、このラストのアンバーがね、また、たまらない。


 はぁ、なんて美しいんでしょう。



 バニラやトンカビーンの甘さはほとんどわかりません。


 ムスクとアンバーの上品な香りで幕を閉じていきます。
 




 さすがドミニクロピオン氏です。


 複雑で華やかなミドルからラストは本当に素晴らしい。


 今でも販売されている理由がわかる素晴らしさです。




 それだけにミモザの芳香剤っぽさがくせ者です。


 この部分とのお付き合いさえ、うまくできれば、個人的には、大満足な香り。



 なんて底抜けに明るい香り!


 エレガントなお花なのに?


 ラテンのノリ!?って思う程、明るく幸福な香りなのです。


 エレガントなお花なのに。


 ジバンシィの謳う、愛と結婚はこんな感じかぁ〜。


 まさに、幸せの象徴。


 素敵なコンセプトをちゃんと表現している香りです。


 やはり素敵な作品なので、私の頭の中でカチカチになっている、ミモザの香りのイメージ如きのために諦めたくない。





 そこで、どうしてもミモザが気になる日には、私はCHANELのチャンスと合わせることにしました。琥珀色のチャンスと。


 アマリージュとチャンスを少し離れた場所にそれぞれ纏うと、ミモザが打ち消されて、これまた、何とも良い香りに変化してくれるのです。



 どちらもパワーのある香りなので、ちょうど良くバランスが取れて絶妙です。



 たまたまそれぞれムエットに吹きかけて、部屋のデスクに並べて置いておいたら、お部屋がすごく素敵な香りになって。


 え?何この良い香り!!


 と、ちょっと感動した、素敵な組み合わせです。


 お玄関にそっとこの組み合わせのムエットを置いておくのもお気に入です。






まとめ


 ジバンシィのアマリージュは、とびきり幸せなガーデンウェディングの様な、透明で、明るく、華やかで、品のあるお花の香り。




 纏うと、上品さと幸福なイメージを運んでくれる香り。



 ただし、トップのミモザの香りは、好き嫌いが分かれそう。
 



 夏以外の季節、特に春がオススメ。



 パワーのある香りなので、プライベート向き。
 ゴクゴク少量ならば、オフィスもいけるかも。
 強く香ると、迷惑になる可能性も有るので気を付けて。



 持続時間は4〜6時間。



 女性向け。



 




 香りには流行があって、でもその奥に普遍的な何か深いものが潜んでいる。


 アマリージュは流行りの香りではもうないけれど、奥にその普遍的な何かがある、そんな香りです。


 令和の今、トップの香りに馴染みのない方には、偏見なく、もっと純粋に香りを楽しんで頂けるかもしれません。





 私はこの香りを使いこなせるのか?と、悩みに悩んだ末に、ある年ついに結婚記念日用にフルボトルを購入しました。

 迷っているうちに、手に入らなくなってしまうかもしれないと思って。

 そして、ちゃんと結婚式当日に纏ったと信じて。
 思い込んで!

 結婚記念日にはこの香りを毎年纏って、夫に一緒に生きてくれてありがとうと言おうと思います。




 アマリージュは、

 私にとって幸せな記憶と共にある、

 幸せな香りです。