こんにちは。
北青会 会長の渡辺知応です。

さて、あなたは『あの世』や『向こうの世界』が何処にあるか知っていますか?
はたまた、人は亡くなった後に何処へ行くか知っていますか?

この疑問について正確な回答が出来る方はまずいないでしょう。
『あの世』や『向こうの世界』は日本国内外を問わず、永遠の謎であります。

なので、今回は日本人の他界観(たかいかん:『この世』とは異なる世界の存在)を少しお話ししたいと思います。

まず、日本には様々な他界観が存在します。

一番身近な考え方が山中他界観(さんちゅうたかいかん)です。
これは死者の霊魂は近くの山に留まり、子孫を見守りながら、お盆や正月などの決まった時期に帰ってくるという考え方です。

余談ですが、、、
昔は埋め墓と参り墓がありました。
埋め墓は近くの山の中だった事もこの考え方の根本になっています。
ちなみに参り墓は村の中にあり、その周辺に供養をするお堂を建てたのが『お寺』のはじまりでもあります。

このような背景があるので、山中他界観は多くの日本人の心に刻まれている考え方とも言えます。

また、日本には死者が宿るとされる山が多く存在します。

青森県の恐山(おそれさん)
富山県の立山(たてやま)
三重県の朝熊山(あさまやま)
和歌山県の高野山(こうやさん)
香川県の弥谷山(いやだにやま)

などが代表的な例と言えます。

次に『海上他界観(かいじょうたかいかん)』です。
こちらは海の上というより、海の彼方に『あの世』があるといった考え方です。
私自身はあまり馴染みが無いのですが、、、

和歌山県より広がった熊野信仰の補陀落渡海(ふだらくとかい)や沖縄のニライカナイなどが代表的な例です。

また、この他にも、、、

霊魂が天に登るといった『天上他界観(てんじょうたかいかん)』

地中に魂が宿るとする『地下他界観(ちかたかいかん)』

海の中に魂が帰る『海中他界観(かいちゅうたかいかん)』
ちなみに浦島太郎が訪れた竜宮城はこの考え方の延長線上だと言われています。

とまぁ、、、とにかく日本には『あの世』の考え方が色々とあります。

ですが、いずれの考え方も亡くなられた方の魂はどこか遠くの『あの世』に行く訳ではないようです。
比較的近い場所に魂が存在していて、たびたび『この世』に戻ってきては、子孫との交流を重ねるといった考え方がベースなのです。

それでは最後に質問です。
あなたは『あの世』や『向こうの世界』を信じていますか?