10時過ぎに祖母からLINEが入りました。

お父さんが亡くなったって。
お母さんに伝えて、と。

理解するのに時間がかかりました。
何て書いてあるんだろう、と。

時間がかかったと言っても
おそらく数分だったと思います。
体感ではすごく長かったのですが…

祖父も持病で透析をしていて
体調を崩して退院したばかりだったので、
もしかしたら祖母の言っているお父さんは
祖父のことかもしれないと思い至り、
従姉妹にLINEしました。

直ぐに従姉妹から着信が入りました。

しま家は、
祖父の家へは徒歩で行ける距離なので
行ってきた方がいいと言われ
焦る気持ちを押し殺して祖父の家へ。

ドアを開けて部屋に上がると祖父は
座椅子に腰掛けていました。

ああ、そうか、父さんか…

そんな風に思いました。

祖母から事情を聞かされ
不意に涙が溢れて廊下に出て泣きました。
それでも直ぐに涙は止まりました。

もしかしたら新手の詐欺じゃないか、と。

そう思ったのは
祖母から詳しく話を聞いたからです。

警察の人が来て説明された、と。

つい先日祖母の家に所謂詐欺だろう
電話や訪問があったからです。

そういう気持ちを抱えていました。
周りはしまの気持ちを置き去りにして
動いていました。

祖母は兄へ電話をしていて
かわってもらい少し話しました。

兄ちゃん直ぐには帰れないけど
1時間後くらいには帰るから、
そしたら父さん迎えに行こう、と。

兄は涙声でした。
何度も大丈夫?と心配してくれ
何度もごめんと言ってくれました。

兄が悪いわけじゃないのに
直ぐ帰れないこと、
こんな時に一人にさせていることに
罪悪感を持っていたのかもしれません。

それからPET検査に行っている母さんへ
連絡を取るためにしまは帰宅しました。

心の中ではこんなに慌てていてもきっと
夜には父さんと家族皆で壮大な詐欺にあったね、
と笑っている姿を想像していました。

それでも母さんに連絡しなければと、
母さんがいる施設へ電話をし
検査が終わったら直ぐに電話する様に頼みました。

母さんは何時も直ぐにどうしよう、どうしようと
パニックになる傾向がありました。
パニックと言っても慌てる、という程度ですが。

そういう母さんを見ていたので
自分がしっかりしなきゃいけないんだ、と
この時は直ぐに気持ちが切り替わりました。

1時間後、兄が帰ってきました。

母さんからの連絡はまだなく
兄と2人で母さんを支えよう、
しっかりしよう、と話をしました。

祖母も後から自宅に来てくれました。

兄が改めて祖母の話を聞いている時

やっぱり詐欺じゃないか?
父さんは普通に仕事してるだろう、と
そういう思考が消えず思い切って
父さんの仕事用携帯に電話をしました。

繋がりませんでした。

お客さんの所にいる時は繋がらないので
やっぱり普通に仕事してんじゃん
そう思いました。


長いのでまた分けます。