父が倒れた日


・午前4時

食事を与えた

(胃ろうなので、栄養剤の注入)

眠っていた父を起こし、体も起こして、注入した。


・午前9時

大量の下痢

(この時点で、既に何かの感染があった可能性も考えられる。: 医師弁)



・午前11時

食事を与えた

(胃ろうなので、栄養剤の注入)

口から逆流した

顔色が悪い

酸素濃度の低下

  ↓

すぐに点滴

  ↓

酸素濃度はやや改善

38.5の発熱

  ↓

療養病院への入院

  ↓

誤嚥性肺炎で死亡

(入院から20日後)



4時の食事の後、介護士が父をすぐに寝かしたのか、しばらく座らせていたのか。この大事なポイントを「介護日誌には記載がないから、分からない。」と医師は説明した。


担当の介護士さんに同席して頂いて、今確認すれば分かりますよね?」


今は業務にあたっているので、無理です。」


なぜ介護士さんが、母に謝ったのか知りたいです。何度も謝罪があった、と聞いてます。」


お母さんの話が、いつも長くて。その日も電話が長くて、介護士は早く電話を切りたくて、謝った言っています。」


え? 母は、いつも話長いですか?」


すごく長い」


それは、お忙しい中本当に申し訳なかったです。母が話が長いのは分かります。でも、、、だから謝るとは、、、?」


話を終わらそうとしたと言ってます。」


なるほど。話の流れを変えて、電話を切るきっかけにつなげたかったんですね。気持ちは分かります。でも、、、そこで謝罪してしまう事は、あまりにもリスクが高いのではないかと思いますが。」


・・・」


私が寝かせてしまった、というのは?


介護士は、そんな事は言っていないと。お母さんの聞き間違いじゃないですか?


えっ?聞き間違い?


あとは、話が進まなかった。担当の介護士さんが同席されていないので、確信に触れられない。話にこれ以上進展はないと判断した。介護施設側が身内を守るのは致し方ない事。父がお世話になった方に、声を荒げるつもりはない。


だから、手土産を渡して席を立った。


先生に感謝の言葉を言い、玄関に向かった。

帰ろうとした私に、普段父を担当してくれていた介護士さんが、玄関脇の椅子で話の続きをしてくれた。


当日に担当した介護士は新人ではなく、ミスが少ない中堅介護士

(母は若い人だと言っていたが)

・その中堅介護士は、父が胃ろうなことは当然知っていた

・介護士が胃ろうの人をすぐ寝かしてしまう事は、考えられない

など、教えてくれた。


・胃ろうにはリスクがある

胃ろうは延命

ここにいる人は(介護施設)、亡くなるタイミングを逃した人

なども、話してくれた。なかなか、興味深い。


人の命に関わる仕事をしている人が、利用者の具合が急変した後に、その家族に何度も謝ったら。家族は「施設側で何かあったのではないか?」と不信に思ってしまうことは自然な事である。よってその説明責任が、施設側にあるのではないか。だから、私は直接お話が聞きたくて、今日参ったのだ。

個人的には、胃ろうが延命だとも思っているし、リスクがあるのも多少は知ってる。問題はそこではない。

母に何度も介護士さんが謝っていなかったら、私はわざわざ施設には来ない。介護士が謝ったことによって、混乱を招いている。

とは、スバっとは言えなかった。言うつもりもなかったが、これが私の本心。


父がお世話になった施設だから。

父が何を望んでいるか分からないから。

うやむやにしたら父に失礼だとも思ったから。


きっと、介護士さんはちゃんと父を座らせてくれたのだろう。

母の話が異常に長くて、忙しい介護士さんは、電話を早く切りたくて、出た言葉なんだろう。

そう、理解した。

(かなり、プロ意識に欠けるけどね。)


とにかく、そう理解する。

パパ、これでいいかな?

余計なことしてたら、ごめんね。


しかし、母は・・・長話やめろ❗️