先日、久しぶりに名古屋で舞台を見てきました
劇団ジャブジャブサーキットさんの
「月読み右近の副業」
2年ほど前に友人を通してこの劇団を知ってから、
地元で公演があれば可能な限り足を運んでいます。
いつも現実と、非現実の仮想世界の狭間のような空間が
舞台ステージに設定されていて、その空間で生きている人々が
実にいきいきと、でもとても素朴にドライにさまざまな事件を繰り広げる・・・
そんなちょっと不思議で、少し哀しげなテーマをさっぱりしたユーモアで
味付けした演出で表現されるのが持ち味の劇団さんだと思います。
今回は、かつて有名カリスマ占い師であった右近さんなる女性が、
その後世を捨ててひっそり住んでいるところへ色々な人達がやって来て・・・
なんてところから始まるお話でした。
いつもこの劇団の公演を見終わる時、なぜか最後にボロボロ涙をこぼして泣いて
しまうことが多かった(全然悲しいストーリーでなくても)のですが、
この日はノリの良いお客様が多かったのか、途中観客席からも本当に笑い声が
よく出たし、自分も比較的素直に「面白かった」と言って見終えることができました。
この演出家さんが書く話の根底には、現代社会の限界と退廃を哀しげに、
やや自嘲気味に皮肉るところがあって、きっとそこから私の一番弱い部分にある
潜在意識がさりげなく鋭くつつかれているんだろう。だとしたら、今回最後まで
元気に見終えられたということは、私も少し強くなったのかな~なんて思うことが
でき、ちょっと元気になれた舞台鑑賞でした。