If Mr. Biden wins by five percentage points or more — if he beats Donald Trump by more than seven million votes — he’s a virtual shoo-in.  (The New York Times)

 

「バイデン氏が事実上の当確となる」。米大統領選の制度に異を唱えるコラムから。shoo-inはsomeone who is expected to easily win a race, election etc (Longman Dictionary of Contemporary English)で、楽勝が確実な候補[競争者]。ここでは、当確者。

 

さて、このコラムの筆者は現行の制度だとpopular vote(総得票数)で相手を上回った候補が落選することもあるのでおかしい、と言っている。この点については最近も解説したが、前回2016年の選挙でヒラリー・クリントン氏の総獲得票はトランプ氏を300万票近く上回ったのに敗れた。なぜなら、米大統領選は獲得選挙人数で決まるから。トランプ氏は獲得選挙人数では圧勝だった。

 

こうした制度がなぜ存在するかについても別途解説してあるので、ご興味のある方は一読していただきたい。簡単に言うと、現行制度では各州の選挙で勝った候補がその州に割り当てられた選挙人をすべて獲得することになっている。たとえ得票数で51パーセント対49パーセントの接戦であっても、勝者が選挙人を全部かっさらっていく仕組み(winner-take-all system)だ。例文のコラム筆者は、popular voteで「死票」が大量に発生するこのような制度は改める必要があると主張している。

 

私は現行制度がいいように思っていたが、今度行われる自民党総裁選での都道府県連の対応を見ていてちょっと考えが揺らいできた。というのも、各都道府県連に割り当てられている3票をどう使うかを決めるために予備選を行うところが多いが、候補の得票数に応じて割り振る「ドント方式」のところがほとんどだからだ。1位の候補に3票を与える「勝者総取り方式」のところもあって、こちらは米大統領選と同じやり方となる。

 

仮にドント方式を米国に導入したら死票問題はかなり改善されるはずだ。これができない理由が何かあるのかと考えてみても、特に思いつかない。少し勉強してみたい。

 

Image: Matt Chase

 

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習情報へ

にほんブログ村

にほんブログ村 英語ブログ 時事・ニュース英語へ