It would be easy to explain this lapse on this country’s tradition of rugged individualism. (The Washington Post)

 

「この国の伝統である徹底した個人主義が失われたこと」。米国でマスク着用の是非について論争が起きている、との記事から。米国人の気質を一言で表せと言われたら、私なら"rugged individualism"だと答えるだろう。マスクを着用するしないも個人の自由、と主張する人たちを見ているとこの言葉がぴったり当てはまるように思う。ただ、記事にも書いてあるのだが、米国には"cruel selfishness"(冷酷な利己主義)と個人の自由をはき違えていると思わざるを得ない人が多い。lapse=喪失、衰退。

 

さて、rugged individualismは第31代大統領のフーバーが選挙演説で使った言葉だ。

 

"We were challenged with a peace-time choice between the American system of rugged individualism and a European philosophy of diametrically opposed doctrines - doctrines of paternalism and state socialism."

 

米国のrugged individualismと欧州の父親的温情主義・国家社会主義を対比していたのだ。フーバーは大恐慌に有効な手を打てず、次の選挙でフランクリン・ルーズベルトに大敗した。その後、フーバーは演説を行っているのだが、ニューディール政策を批判し、国家主義的傾向に警鐘を鳴らす内容だった。ニューディール政策は社会主義的政策だったから、徹底した個人主義を標榜するフーバーには受け入れられないものだったのだろう。

 

Photo: WHYY

 

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