このごろ、
俳句が少ぉぉしだけ
身近に感じられておりまして。
といっても
夏休み突入の我が家は
「ブラジャー買おかな」
「ほんまに買えよ」
かにキムチ
黒岩徳将
『天の川銀河発電所』
おおむねこう。
遊ぶか寝るか
おかしな話ばかりの息子と
ガチャガチャした毎日です。
『俳句部、はじめました』神野沙希
タイトルに惹かれて手に取りました。
中学生むけの俳句入門書です。
作者の神野沙希さんは
俳句甲子園がきっかけで俳人に。
学校の試験過ぎたる昼寝哉
正岡子規
いくつかの句を息子に見せると、
エラソウニ。
まぁ、
なかなかに身近に感じられたようです。
薄い本に
10代から過去の俳人まで
触発される句がいくつも載っています。
最近入賞した学生のものも
長く俳句を詠む人のものも。
神野さんの詩的な解釈のおかげで
イメージがふくらみ
どれも(息子のは知りませんが)
心に響きます。
鈍行は僕の生き方かぶと虫
水野結雅
『鈍行』
本の後半では
俳句の作り方が指南されてます。
私はまだ
プレバトを観るほど熱もなく
すこぉぉしだけ楽しむ
ど・しろうと、ですが
俳句を作る目で見つめると
私たちの世界は、ぐっと解像度が上がります。
部活の先輩のように優しく
神野さんに語りかけられると
憧れる気持ちも湧いてきました。
ここまでの俳句は『俳句部、はじめました』より引用しました
『そらのことばが降ってくる』高柳克弘
書評記事を読んで心に残っていました。
ご紹介ありがとうございます!
図書館の新刊案内で見かけたので、即予約。
すこし前に読んだのですが
日が経つにつれ
じわじわと
良さが沁みてきています。
顔のほくろをからかわれ
いじめがきっかけで
保健室登校になった主人公。
俳句好きの同級生に
巻き込まれるようにして
俳句を始めます。
次第に、
伝わるか伝わらないか
間接的に表現できる
俳句の限られた言葉の世界に魅せられ
句に
誰にも言えなかった
気持ちを込めるようになります。
作者の高柳克弘さんも新鋭の俳人。
高柳さんは句会や吟行より
電車内やモスの店内などで
一人で作るほうが好きだそう。
謎句に
季語に選句
句友に句会
物語がそのまま俳句入門書になっています。
進学して俳句は趣味で、という
親が薦める「真っ当」な生き方より、
俳句に人生を賭けようとする友や
傷ついた生々しい感情を
句友と推敲をかさねて
作品へと昇華させる姿は
高柳克弘さんの俳人としての
創作姿勢の声明のようでもあって
俳句入門書的な物語を借りながらも、
自分の気持ちをもてあまし
何を、何に、どう表現していいか
まだわからない若者へむけた
同士への手紙のようでありつつ
創作への進路に悩む者へは
その道で生きる覚悟を問う厳しさも併せ持っているように読みました。
私が受験問題作成者なら
この本から出題するな。
今までそんな目線で本を読んだことはありませんでしたが、
作中で
将来の道を選ぶ姿が
大人の顔色を気にせず
バランスもとらずに
枠に収まっていないところが
とても好印象でした。
2021年9月初版。
時期的にはもう出題されてるのかな。
・・・
今調べてみたら、桜蔭中学が今年出題していました!
図書館で借りたものの
手元に置いておきたい一冊です。
映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』
『俳句部、はじめました』で紹介されていた映画です。コロナで2度延期になって、昨年夏に劇場公開されていたんですね。
ノーマークでした。
人見知りで、
俳句になら自分の気持ちをあらわせる主人公、
チェリーを市川染五郎が
矯正中の歯を気にして
マスクをしている人気動画主、
スマイルを杉咲花が演じています。
劇中の俳句がとっても甘酸っぱい!!
公式サイトの監督の話で知ったのですが
主人公のチェリーの俳句は
俳句甲子園に出場した
神奈川県立翠嵐高校
横浜サイエンスフロンティア高校
開成高校の学生達に
2017年12月、18年1月に催した
句会で集まってもらって
ストーリーに合わせて
作ってもらったものだそうです。
当時受験真っ只中の高3生も!
そしてその句会のやり取りを参考に
脚本を書き換えた場面もあるそう。
夕暮れやフライングめく夏灯(なつともし)
最後のテロップに、
協力した学生の名前が並んでいます。
残念ながら
誰が、どの句か、は
公式には残されていません。
でも、
タイトルも彼らの作品です。
サイダーのように言葉が湧き上がる
そう知って観ると、
チェリーが
アバターのようで
リアルな高校生たちの
声が
今が聞こえてくるようでした。
俳句にとどまらない
高校の先輩方の活躍ぶりが
物語と二重写しのように見えて
より胸に迫りました。
劇中の俳句はストーリーに関わるので
これ以上の引用は我慢しますね
色鮮やかなアニメーションがみせる
花火大会のシーンも
夏休み気分を盛り上げてくれます。
夏におすすめです。
鉛筆が君は強いとささやいた
佐々木彩音
おーいお茶新俳句
かげながら応援しています。




