追記


たくさんのコメントといいねをありがとうございました。気にかけてくださる皆さまのお気持ちが現地の方々に届きますように。

報道特集の動画がYou Tubeに追加されました。

RAWA アフガニスタン女性革命協会の主要メンバーのインタビューです。

アフガニスタンの姉妹を忘れないでと支援を呼びかけています。

記事末尾、報道特集の動画2つ目です。















夏、一人で観るつもりだったけれど、

息子も一緒に観ました。










監督ノラ・トゥーミー
アイルランドのアニメーション会社の作品です。


女性が一人で出歩くことが許されない
タリバン政権下
逮捕された父に代わり
少年の格好をして家計を支える
少女パヴァーナの物語。

戦争で片足になった
父の手伝いをするパヴァーナ

元教師の父は、暇をみつけて
口承で歴史や物語を伝えますが


学校に通えず
友だちと遊べない
先の見えない毎日に
昔のように素直に学べません。

ある日
学ぶやりとりを見咎められ
父親は理由なく逮捕されます。


冒頭でいきなり起きる
あっという間の
乱暴な出来事。


頼るもののない
無力な子どもが
暴力的な環境にさらされる映像は

やわらかなアニメーション表現で
オブラートに包まれてていても

自分が今いる場所の平穏を
思わず確かめたくなりました。



食べるものに窮した家族にかわり
パヴァーナは
髪を切り
いなくなった兄の衣装を着
少年のフリをして市街にでます。

タイトルの『ブレッドウィナー』とは
家族の食や暮らしを担う者のこと。

女性でないだけで、
貧しくても移動の自由を得られ

同じく少年のフリをする
ショーツィアという友を得て





働け、
買い物ができ、


父を救い出したいと動きます。


挿入される

アフガニスタンの歴史や

兄の不在を
神話のようにみたてた
エピソードは

映画独自の表現で
その地と人々がもっている
誇りと力を
美しく表わしていました。




結末は
一抹の希望を感じさせるものの

語られない未来の厳しさも予感させられます。


息子は宗教のもつ側面について
疑問がわいたようでした。



上映箇所は限られますが
映画館で再上映されています。




Netflixでも
『生きのびるために』とタイトルが変わり
配信されています。





リンク先では、内藤正典さんが
アフガニスタンの歴史的背景や、
映画がよりわかる
予備知識について話されています。

女性の教育について
タリバンがどのように考えているかも
内藤さんの考えが語られます。


日本は、こうした世界的な構造を理解するための情報から、あまりにも切り離されてしまっている


強い危機感を語られていたことばが
耳に残っています。






原作は作家で
平和活動家のデボラ・エリスさん。

難民キャンプでの聞き取りをもとに
作品を編まれました。

その意味では、
物語であり
かぎりなく実話でもあります。


購入すると
印税は全て寄付に充てられていたそうです。

『生きのびるために』




映画では
絶望で寝込む無力な母は

かつては出版社に勤めていた文化人。

活動家のウィラー婦人とともに
国内の様子を記事にしようと
水面下で動きます。





続編『さすらいの旅』




父と再会して終わる前作から一転して、

父親の葬儀からはじまります。 

親切な人のもとで
少年のふりをしても
タリバンに売られそうになる

すんでのところを逃げ出します。

旅の途中で出会う
身寄りのない子ども同士が

富裕層が食べ残したゴミをあさったり
地雷で犠牲になった
商人の荷物を拾いにいって
(自分たちも地雷で吹き飛ぶ可能性がありながら)
力を合わせて暮らします。




『泥かべの町』




泥かべの町、
とは難民キャンプのことです。

『生きのびるために』で
パヴァーナと同様
少年のみなりで家族を支えていた
ショーツィアの物語。

活動家ウィラー婦人の
人のために身を粉にする姿に反発し


自分が働き、糧と自由を得る道を
模索します。



『希望の教室』




再びパヴァーナの物語。

タリバンの疑いで
アメリカ軍に捉えられ
拷問を受けています。

なぜ?


優しく語りかけられても

心を許さず
口を開きません。


再会した母と姉と
女子の学校を開いたはずなのに
どうしてそのような境遇に
陥っているのか。

時を行き来しつつ
少しずつ真実が
明かされます。



パヴァーナも、
ショーツィアも、
勇気があり、優しく、たくましい。
人に助けを求めることもできる。

にもかかわらず、
苦境を乗り越えることが
あまりにも難しすぎて


心がこわれてしまっても
おかしくないと思えてしまう。




ショーツィアは
フランスのラヴェンダー畑の夢を見て


パヴァーナも

赤毛のアンのように
空想の世界を語り

友への手紙のかたちで
思いのたけを綴って

壮絶な現実にくじけそうな

心を癒やそうとする。



想像する力は
希望をもつ力でもあるのだと
気づかされました。


赤ちゃんや老人のように
無力であっても
不自由な体であることも
問題でなく

互いの存在が支えになること

か細い希望をたよりに
そこで生きる覚悟と
したたかさを身につけて
明日へ生命を繋いでいきます。


ただ非力に思えた少女達が
辛い悲しみを乗りこえつつ

他の少女を助けれるかもと
語り合います。



「ハッピーエンドなんか期待しちゃだめだよ。ここはアフガニスタンよ」


戦い方を知りつつある者の
一言が、胸に迫ります。








ブログ記事で、紹介いただいた一冊。
ありがとうございます。







ある日マリアムは父の屋敷を突然訪れ、
その扉を叩いた。
それが、
悲劇の始まりになるとも
知らず・・・。

彼女の人生は闇に包まれる。
二十年後、聡明な少女ライラとの間に
美しい心の絆が生まれるまで。



厚いうえに、
裏表紙を読んで、
辛い20年を読みきれるかと
不安になりましたが


杞憂でした。


カズオイシグロの
数々の著作を翻訳した
土屋政雄さんの文章が
とても読みやすく、

カーレド・ホッセイニさんの
描く人々が

モデルがいるのかと思うような
生々しさがありました。





作者のホッセイニさんは
アメリカへ亡命後
医師となり作家となり
UNHCRのアメリカ使節団の一員として
難民キャンプにも赴いています。


マリアムとライラが
生を受け
人々と交わる姿をとおして

1973年から2003年までの
アフガニスタンの激動の歴史
慣習や

女性の生き方を
読者に教えてくれます。

そのような
アフガニスタンの現実を伝えようとする
啓蒙的な側面をもちながら、


愛すること
愛されること
愛しあうことを

真っ直ぐに求めた
マリアムと
ライラの
生き方
それぞれの愛の形が

とてつもなく
清らかで気高いのです。




二人の境遇は
それぞれに厳しいのだけど

自分が何を求めているのか
わかっている勁さがあります。

だからこそ、
教えを乞うように
最後まで
ページを繰る手を止められませんでした。


マリアムとライラが
生きること
人を慈しみ愛することの
尊さを静かに
教えてくれます。


読むと、
愛する人たちのことが

一層愛おしくなる本です。

お薦めの一冊です。




デボラ・エリスさんも
カーレド・ホッセイニさんも
アフガニスタンの人々の声を
物語ることで
代弁しようとしていています。


いつか
現地に生きた人自身の、
女性の、
物語りが
読める日が来てほしいと
願います。



ショーツィアが、パヴァーナが
マリアムが、ライラが 
今も心の中にすんでいます。

彼女たちが
彼女たちの愛おしい人たちが
飢えず
職に困らず
自由に学べますようにと
願ってやみません。








医療に従事されている方の

書評で教えてもらいました。

ありがとうございます。


日本で中村さんのような人はもう現れないと思う、という記事の一言が心に刺さり、手にとりました。



『アフガニスタンの診療所から』


医師として

アフガニスタンに渡ったときのこと

らい病(中村さんは医学用語として用いられる)の治療を中心とした

診療所の取り組みが語られています。



『天、共に在り』


地球温暖化の影響で

雪解けが早く

地下水が枯渇して

大干ばつにみまわれたアフガニスタンで


難民となった人々が

ケシの栽培や

傭兵にならざるをえない人々が


農作で暮らした頃に戻れるように

水利事業を手さぐりで始めます。


日本の堰を参考に地形を観察し

古い資料を紐解きながら


その土木技術の工夫苦労について

語られます。








おかしな例えなのですが


現代の日本人というより

まるで武士のような


鬼気迫ることばと緊張感で

つづられています。


凄まじい記録です。



こうして書いていますが、

うまく気持ちがまとまりません。



息子にも、読んでもらいたいです。




(ここに載せていた報道特集の動画は配信終了したので削除しました)







過去20年間変わらなかったことを指摘して、
アフガニスタン人が自分たちで戦わなくてはならないと訴えています。


世界的にみて、イスラムの女性すべてが同じ境遇ではないことも、ていねいに受け止めなくてはいけないとも思います。










知らないことばかりなので

学びたいと思います。



長い記事を最後までありがとうございました。








追記 カーレド・ホッセイニさんの名前を間違えてカレードと記載していました。訂正します。