暑中お見舞い申し上げます!




あまりに暑くて、
すぐに汗びっしょり。

出先で一休みできないときは

水分のほかに
ゼリー飲料を飲むと
心なしか
あとの疲れが違う気がします。

アフリカのどこかの民族は
固形より液状にした食べ物を重んじるとか。

なるほどなぁ、
消化しやすく
栄養を吸収しやすいんだろうなぁ

と思いながら
チュルチュルしてます。













しばらく前に読んだ本。

辻村深月さんの新刊。
タイトルと帯に惹かれて手にしました。



『この夏の星を見る』
辻村深月




表紙を見たら

新型コロナの流行初期
一斉休校して
友達とも会えない子どもと
よく夜空の星を眺めていた

あの頃が蘇りました。




長崎、茨城、東京の中学高校生達が主人公。

コロナ感染を疑われて
友達から距離をとられたり

行きたくない学校を
コロナを理由に休んだり

活動できそうなのに
休部させられたり。


もとが新聞小説だけあって
主人公それぞれのの身に
降りかかる出来事が

ああ、そうだった
辛かったよね、悔しかったよねって

作品世界と
自分の記憶がからみあって
身につまされました。




ただこの子たち 
それぞれのやりかたで
諦めないで挑戦していくんです。


確かにそうでした。

できない中でできることを
探して
工夫したんだった。

発見もあった
マイナスばかりじゃなかった。

チャンスに転じたこともあった。


そのことも
思い出させてくれます。


爽やかな読後感です。


ハリーポッターを読む小学生なら
あっという間に読んでしまえそう。

国語の問題にも扱われそうだけど
でるとしても素直な出題になりそうな。 




子と休校の頃のことを話そうとしたら

今を楽しんでいるから
もうすっかり忘れたってびっくり


いくらなんでも忘れるのは早すぎ、
話すのが面倒なだけでは?
と思いつつ

成長変化著しい子どもにとっては
過ぎ去っていく出来事なんでしょうね。



読後の爽やかさは

忘れたふりをした
あの頃傷ついた気持ちを
成仏させてくれているからかもしれません。


辻村深月さん、
まるでシャーマンのようだと
物語の癒やしの力を感じる作品でした。



辻村作品はよく映画化されてますね。
映画化されたら
アニメでも実写でも
スクリーンで観てみたいです。










おまけ




以前ご紹介いただいた
『ギリシャ神話キャラクター事典』
ようやく図書館の順番が回ってきたのですが

これは手元に置いておきたい本!
ご紹介ありがとうございます!

作者のオード・ゴエミンヌさんは
フランスの歴史学上級教員資格者。


昔読んだギリシャ神話を
著名な絵画彫刻作品や
ユーモアあるイラスト、
豆知識とともにおさらいできる
便利な一冊になっています。





『この夏の星を見る』では
はくちょう座のある星が 
物語のスパイスになります。


ぐんま天文台からお借りしました

星座を探しながら
神話をおさらいするのもいいですよね。


新刊の文庫本が軽く1000円を超える昨今
A4にちかい大きさに
オールカラー150ページで 
税抜1900円は安いのでは?













まだまだ暑い夏。

どうか皆さまが健やかにお過ごしでありますように。