読みに来てくださって
ありがとうございます。
暑くて
寒くて
体がもとめるままに
よく眠る今日この頃。
「惑星」が
「惑う星」になるだけで
まったく違う表情をみせる
タイトルと
「地球外生命体を探す物理学者の父と息子」
「21世紀のアルジャーノン」
の惹句に
リチャード・パワーズの語りを
期待して手にしたら
抜群のリーダビリティに
はらはらしながら
ページを繰る手を止められず
一気読みでした。
外で夜を過ごすのはすごく楽しい。
いろんなことが起きてる。
あらゆる生き物が
あらゆるものに話しかけてるんだ。
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ここは前に二人で行った惑星みたい。
別々に生きている全部の生物が
たった一つの記憶を共有している
あの惑星みたい。
登場人物が
全体の中の一部であることを実感し
単純な真理を自明とする姿は
美しくにぎにぎしい
平安の境地で
憧れます。
そして
全米図書賞、ピューリッツァー賞受賞の
作者ほどの実力をもってすれば
辛辣な政権批判も
これほど美しい物語になるのですね。
作者の憤りが
通奏低音のように感じられました。
怒りは、政治に対してだけではなく
人々の環境問題への無関心さに対しても同様で、
9歳の少年ロビンの
純粋で真剣で核心的な
環境問題に対する危機感
企業や大人社会への疑問、怒りは
グレタ・トゥーンベリさんの言動と重なります。
きわめてまっとうな発言の数々は
環境問題の深刻さを知りながら
抜本的な行動にうつしていない人の
(自分をふくめ)
自己欺瞞を露わにされているようで
一言一言が痛く突き刺さりました。
原題はBEWILDERMENT(当惑)
挑発的な部分に引っ張られて
誤読している気がするけれど
原題の意味するもの、
その先についてしみじみと考えています。
どくだみの葉の上で会えた
枯れた芝のような
小さなカマキリ
人間以外の命の有り難さ。
皆さまが健やかにお過ごしでありますように。




