残暑お見舞い申し上げます!
まだまだ暑いけれど、
ひぐらしの声が聞こえて、
秋の気配。
長い夏の疲れが出てくる頃ですね。
(すでに日々の暑さに疲れきっています
)
みなさまが健やかにお過ごしでありますように。
備忘の夏のキロク(前半)
読書メモ(後半)を残しておきます。
キュウリは6月猛暑で
株が弱ったまま
枝豆は蒔いたら採れた
次回は奮発して甘い品種を
プチトマトのアイコは豊作。
わき芽かきを控えたのが合っていたのかな。
最後はラタトイユで
キュウリ、アイコ、豆類は
8月初旬に撤収。
人間も、暑さがこたえて、
今夏は
薬味どっさり
柑橘や酢を使うさっぱり料理が多かったです。
こちらのレシピは簡単で
サラダ風にしても好評でした。
息子と観た映画
『トップガン マーヴェリック』
意外なほど面白かった!
と驚いてました。私も。
(予告では心配だったのですよ、戦闘機がとんでばかりで。)
トム・クルーズのプロ意識に感服。
大画面で観たい作品でした。
前作より戦闘機が驚異的に進歩してました。
おそろしいくらい。
この30年のテロや戦争がないまま時が過ぎたかのような明るい構成
登場人物たちがかっこよく年を重ねた
パラレルワールド感のあるフィクション。
SF映画といえるのかも。
考えてみると、
息子は家庭で戦争映画をあまり観たことがありません。この作品を娯楽大作として楽しんだけれど、戦闘機の性能や訓練のようすをみて、戦争報道の受け止め方が少し変わる気がします(願望)。
『夕暮れに夜明けの歌を』奈倉有里
ロシア文学研究者、奈倉有里さんの随筆集。
とっても評判ですね。
この夏ようやく手にしました。
留学時代から
博士論文を書くまでの
ルポでもあり、
鋭い文学、時事評論でも
詩情あふれる物語でもありました。
奈倉さんは
語学学習好きな母の影響もあり
高校からロシア語を学ぶと決めます。
ラジオ講座を繰り返し聞いて丸暗記。
家族そろって
学究的な生活をおくる
横浜の賃貸住宅から
向こう見ずな行動力で
単身ペテルブルク、そして
モスクワの文学大学へ。
ひたすらにロシア詩、ロシア文学を学び
文学を専門とする労働者「文学従事者」の学位をとります。
奈倉さんは学び上手。
まわりを観察して、文脈を読み解いて
考える。
本からも
講師たちの知識や
生き方からも
ときには学友の偏見からも。
奈倉さんのもとからの価値観なのか
ロシアの文学大学で学んだためなのか
現代社会における
文学が果たす責任、使命を強く意識されています。おのずと読書する意味を考えながら読み進めました。
言葉は偉大だ。
なぜなら言葉は
人と人をつなぐこともできれば、
人と人を分断することもできるからだ。
言葉は愛のためにも使え、
敵意と憎しみのためにも使えるからだ。
人と人を分断するような言葉には注意しなさい
レフ・トルストイ
(文学大学の大教室の壁にある言葉)
その教えは
私たちにとって指標であり規範であった。
特にアントーノフ先生とのエピソードは、
まだ昇華しきれていない生々しさも感じられて
心に刺さるようでした。
先生から教わった
文学を深く学ぶ喜びを伝えるために
そして
文学に捧げた先生の生き様を刻むためにも
本作を著したのでは、とも思えます。
先生は、まだ学生とはいえ
文学に従事する人間を尊重し、
対話することを決してあきらめなかった。
教科書に書かれるような大きな話題に対して
いかに無力でも、
それぞれの瞬間に私たちをつなぐ
ちいさな言葉は
いつも文学のなかに溢れていた。
終章に引用したい文があるのだけれど、
ぜひ、本書で。
繰り返し読みたい一冊です。
今も余韻が胸に残っています。
『陽気なお葬式』
リュドミラ・ウリツカヤ著
奈倉有里訳
奈倉さんが随筆で描く人々へのまなざしと
ウリツカヤさんのそれは、
訳が奈倉さんというだけでなく
どことなく似通っている気がします。
死期の迫った亡命ロシア画家アーリクと
彼を慕い愛する人々の数日間の物語。
風変わりで個性的な人々の
突飛にもみえる言動が
人々を包み込むあたたかなまなざしであざやかに描かれます。
故郷も蓄えもなく
間もなく死ぬ人と残される人々という
一見暗いシチュエーションのはずなのに、
閉塞感を感じさせず
どこか可笑しく
いつか明るいところへ通じる道がみえる気がするから不思議です。
国も人種も宗教も貴賤も成功も失敗も
おおらかに受け容れて楽しみ愛し、
また愛されてきたアーリクの姿からは
居場所は
属性があるところではなく
生き方によるのだと
そして死では人は滅びない
咀嚼し消化して
新しく細胞が生まれ変わるように
かかわった人とともに
新しく始まり
生きつづけることを
そっと教えてくれます。
アメリカに亡命したロシア系ユダヤ人の
別れの儀式は
縁遠く感じるはずなのに
死生観も異なるはずなのに
読んでいると
亡き人を思い出し愛おしむ
日本での別れの場にも
似通った空気を感じて
さみしい気持ちが慰められ
懐かしい人を思い出す8月に
しっくりとおさまるひとときでした。
翻訳文学の紹介リーフレット
『BOOKMARK』
PDFファイルが公開されました。
26名の作家、ジャーナリスト、詩人、歌人、装丁家の方に一冊の本の紹介(自著他著)と戦争に関するエッセイが載っています。
★ (PDFファイルのリンクです。貼り直しました)
青山七恵 『武蔵野夫人』
あさのあつこ 『完全版1★9★3★7』
伊藤比呂美 『リフカの旅』
江國香織 『読む時間』
小野耕生 『アイスクリーム戦争』
金井真紀 『プロテストってなに』
川名潤 『理不尽ゲーム』
小手鞠るい 『ある晴れた夏の朝』
桜庭一樹 『ショルツ全小説』
高階杞一 『戦争童話集』
恒川光太郎 『ウクライナから愛をこめて』
都甲幸治 『本当の戦争の話をしよう』
西島伝法 『供述によるとペレイラは・・』
長倉洋海 『アフガニスタン マスードが命を懸けた国』
中脇初枝 『世界の果てのこどもたち』
梨屋アリエ 『最初の質問』
東直子 『絵で読む 広島の原爆』
東山彰良 『緑の天幕』
ひこ・田中 『ぼくがラーメンたべてるとき』
深緑野分 『ファシズムの教室』
藤野可織 『女性画家たちの戦争』
文月悠光 『となり町戦争』
ブレイディみかこ 『なぜならそれは言葉にできるから』
星野智幸 『図書館大戦争』
穂村弘 『異変』『赤目』
町田康 『グッド・バイ』
松田青子 『キャッチ=22』
宮内悠介 『戦争と歌人たち』
森 絵都 『日本大空襲』
自分を信じないという宮内悠介さん、文体についての森絵都さんのエッセイに今は共感しています。少しずつ手に取ってみたい選書です。
こちらのリーフレットを読むと
考え続けてくれる人がいることに
勇気づけられます。
きょうも長々とありがとうございました。








