私が認知症の舅(2021年他界)を在宅で介護(2014~2018年)をしていた時、舅がデイサービスを嫌っていて…というか介護サービスを拒否したので、お迎えが来てもスタッフに怒鳴ってデイサービスに行かないし、ヘルパーも追い返す始末でした…。

 

舅は服を汚しているのに着替えをなかなかしないから身体も衣類もクサイし、入浴もしていないから見える手足は真っ黒でした…それに舅が家にいると暖房も冷房も消してしまうし、スーパーへ買い物に出ては帰れなくなったりと舅を1人にすると心配事が多くありました。こんな舅を何とかしたくて私はどうしてもデイサービスに行かせたかった。そして私の気持ちが安心できる時間が欲しかったんです。

 

職場の上司(当時)に事情を話して、舅をデイサービスの送迎車に乗せて見送ってから出勤することにしました。なので毎日遅刻をしていたし、お昼すぎにデイサービスから電話がかかってきて「帰りたいと熱望されているので、これからご自宅にお送りします」と言われて、私も舅を迎えるために仕事を早退していました。

 

こんな生活が続いて…職場にも同僚達にも多大な迷惑をかけましたし、私が担当する仕事も責任を持ってやり遂げることができなくなっていき、上司に期待されているのに応えられないというやるせなさと申し訳なさが強くなっていきました。他部署から心無い言葉「ミーさんって来てる?」「最近見かけないけど」「休みが多くない?」「それで賞与がもらえるの?」などと聞こえてきました…立場も悪くなっていくし、自分の気持ちも弱っているから、当時は仕事を辞めようか、短時間労働に切り替えるか、とかなり悩みました。

 

私がこんなに舅の介護に追い込まれて悩んでいるのに、家事も子育ても変わらずにやっているのに、舅のことが大嫌いだからと介護を手伝ってくれない主人は何も変わらない生活をしていて…すごく頭にきたし、離婚しようかと思い始めたのもこの頃でしたね。

 

ここ最近、職場の同僚達から両親や義両親のお世話をしている話を耳にします。昔の私みたいに遅刻してくる人もいれば、介護事業所から連絡を受けて急に帰る人もいる。

「ミーさん、すみません!」と謝られるんですが、私は同僚達の気持ちがわかるから「大丈夫よ、できる時にやってくれればいい」「ここまでやっておいたから」「残りは私がやっておくよ」と快く言える。それは、私も同じような気持ちを経験しているから…なんですよね。

 

2018年に舅を施設に入れてからは「今まで職場に迷惑をかけた分、いっぱい頑張ろう!」と仕事に集中して挽回してきました。そして何でもできる今の私がいるし、同僚達のカバーもできる、結果も出してる、あの時の挫折と歯がゆさを経験してこその現在は数段と成長したように感じています。

 

先日、他部署から「あんなに遅刻早退しているのに夏休みを取るの?」と言う声が聞こえてきました。両親の介護をしている同僚はかなり気にしていましたが、私が「夏休みを取るのは会社のルールだからいいんだよ」と言いました。同僚はホッとした顔をして私に丁寧なお礼を言ってきました。

 

ミー:

今は大変な時だけど、私みたいにいつかは終わりを迎える。会社に貢献するのはそれからでもいい。私も当時はあなたに助けてもらったから、今は私が頑張る時!やったるぞ(笑)

 

同僚は歯を食いしばって涙目で、頭を勢いよく下げていました。その姿は数年前の私のようでした。

 

これからもっと高齢者が増えていくし、働き手が更に少なくなっていく時代になっていきます。仕事をしながら介護も担うって、家事もあるし、子育てをしていれば尚更大変なのに…。

 

私もいつまで今の会社にいるかな…ちょっとやりたいことがあるんですよね。定年よりも前に、あと数年で見切りをつけられたらいいなぁと思っているところ。でも同僚達の介護が今よりももっと大変になってくれば、辞めることに躊躇しちゃうかも…そして定年までいたりして~。