前記事「9.精神障害&軽度知的生姜者の妹の体験宿泊終了~」の続きです。

 

妹(40代)は新規グループホームの体験宿泊を終えてから興奮が冷めず、私に連絡をしてきて「入居しようと思うッ!」と気持ちを伝えてきました。

 

いつも優柔不断の妹なのに…母がいた頃は母に意見を求めて、母の答え通りに動いていた妹。母亡き後も私や兄に「どうしたらいいと思う?」と何度も何度も聞いてきて、自分で決められませんでした。

 

妹に「入居しよう!」と思った理由を聞いてみました。

・部屋が広くて、ゆっくり眠れた。

・今のグループホームは10月までに(入居期日が満期のため)引っ越しをしないと行けないし、新規のグループホームは満期がないから。

・早く決めないと、次の見学者に部屋を提供するって言われた。

・世話人さん(現在のグループホームにいる人)に「あなたは汗っかきだし夏に弱いから、暑くなる前に引っ越しした方がいい」って言われたから。

・世話人さんが「同じ町内だし、行き来もできるし、何かあれば電話してきなさい」って言ってくれたから。

 

…ふーん、世話人さんに言われたからか。

 

私は妹が決めることだと思っているし、妹がそうしたいのなら妹の希望通りに手続きをするだけなので、妹に「本当にいいのね?10月までまだ日にちがあるから、他の施設の体験ができるけど…。もう決めちゃっていいのね?」と妹に言うと「うん」と一言。

妹が嬉しそうに「お兄ちゃんには私から連絡するから」と言った。

 

きっと兄が聞いたら「妹は猪突猛進なのに!なんでそんなに早く決めるんだ!ミーがそうやって先導しているんだろう!」って言われるだろうなぁ~と一瞬、兄が怒っている映像がチラつきました。

 

妹からの折り返しの電話はすごく暗い声でした。

兄と話した内容を聞くと「もう決めちゃうのかよ?たった1件しか体験していないのに??そんなに焦って決める必要はないんだよ!いろいろな所を体験してから決めればいいじゃん!俺からミーに電話して詳しい内容を聞くからッ!」と言われたらしい。

 

…あーやっぱりね(ため息)。兄はそう言うだろうなって思ったよって感じ。兄は何もしていないのに、小言だけは多いんだよなぁ。

 

妹が「お姉ちゃん、ごめんね。お姉ちゃんがお兄ちゃんに怒られちゃうよね?どうしよう?やっぱり決めない方がよかったのかな?ごめんなさい。」と謝るばかり。

 

妹に「ううん、私は大丈夫だから心配しなくていいから。それに謝る必要もないよ。でも兄が言うように、妹は他の所も体験したいの?それとも早く入居したいの?どっち?

よーーーーく考えて。

兄じゃなくて妹自身が生活していくんだよ。兄が言っていることは気にしなくていいの!妹が入居すると決めたのなら私は応援するし入居する手続きを進めるけれど、兄が言ってることを守りたいのなら次の施設やグループホームを探さないとね。どうする?」と、妹に判断を委ねました。

 

妹は少し考えて「やっぱり私は入居したいの!すごくよかったんだよね。それに空きがあるグループホームは本当にないもん。これは縁だと思うんだよね」と力強く言った。

 

「わかった!妹の気持ちを兄に伝えるね。それと入居する手続きを進めるよ」と言うと、電話をするのが大好きな妹が「計画相談のNさんには私から話すからね。お姉ちゃんは連絡しないでね」と嬉しそうに言ったので、お任せしました。

 

その夜、兄から電話がありました。

「おいおい、ミー!なんだよ、早いじゃないか、決めるのがッ!何でそんなに慌ててるんだよ。まだ日があるじゃないか~。他の所もいろいろみてからでも遅くないだろう?なぁッ!」兄は語尾を強めにして言ってくるんです…威嚇する父親(離婚してから音信不通)の言い方にそーっくり!

 

気持ちを落ち着かせるために、大きな深呼吸をしてから兄に

「妹がそうしたいって言ってるんだから、私はそうさせてあげたい。今のグループホームと同じ町内にあって、しかも施設ではなくグループホームだし、スタッフさんが妹のことをよくわかってくださるし、住まいの環境もすごくよかった。(私は見学に行ってますが兄は行ってない)他の所も体験って簡単に言うけれど、兄はそこまで手助けができるの?それに新型ウィルスも出てきてるし、これからどうなるかわからない。妹のお世話は日々障がい者支援の方々がしてくれているから私達が兄姉としてできることって、妹が決めたことに賛同することだと思うんだよね。文句や意見があるならそれなりに動かなきゃ~。兄みたいに言うのは簡単なんだからさ!」

と兄に優しく言った…。

 

兄が「わかったよ、本当は俺も自分のことで手一杯だから、妹どころの話じゃないんだよ。じゃぁ、そう進めてくれ。障がい者支援の方々と話し合いがあれば参加するから日時を教えて欲しい。それと本契約は俺がサインするから。じゃぁ、頼むよ」ってサ!

 

計画相談のNさんからちょうど連絡をいただいたので、入居の手続きを進めて欲しいと伝えました。引っ越しのことなども、世話人さんや新規グループホームの事業主さんの手をお借りしながら、妹自身がやっていくようにとお願いしました。

 

それから、世話人さんのご指導の元、引っ越しの準備が着々と進んで、入居先のグループホームでも妹が入る部屋をキレイに整備してくださって、計画相談のNさんが役所などの手続きを全てやってくださって、あれよあれよという間に引っ越し日がやってきて、外出自粛規制が出る前に無事に引っ越しが済みましたー!

 

私や兄が妹の引っ越しを手伝うことなく済んだのは、障がい者支援の方々のおかげです!感謝の気持ちでいっぱいになりました。