春物の衣服と下着、靴下を持って認知症の舅がいる施設へ行きました。
舅の好きな冷たいコーヒーとシュークリームも持って。
 
ちょうど15時のおやつの時間だったので舅がホールにいるか探すと、
スタッフが私を見て「今日はお部屋にいらっしゃいますよ」と
声をかけてくださいました。
 
部屋に行くと、舅はイスに座ってテレビを見ていました。
前回来た時はベッドに座ってテレビをみていたんですが、
今回はイスをちゃんと使っていると嬉しく思いました。
「主人が作ったイスだから使って!」と話した甲斐がありました。
でも舅はそんな会話をしたことも忘れていましたが(苦笑)
 
舅は私を見て「おー!」と喜びました。
持参したコーヒーを飲んで「おいしいねぇ~。こんなにおいしい物は
ここではでないから。すごくおいしいね!」と何度も言いました。
春物の衣服類をタンスにしまおうとすると、
「それは何だね??」と強い反応を示しました。
私が「春用の服を持ってきたよ」と言うと舅が衣服類を見て
「私の?どこから持ってきたの?初めてみるけど」と言いました。
確かに…
新しく購入したものが多いので舅が言っていることは合っている。
でも私は「家にあった物だよ。名前も書いてあるじゃん。」と言うと
「へぇ~こんなに洒落たものを着ていたんだね~」と納得。
嘘をつくのも平気になってきた私…
悪い嘘ではないんだけど、嘘をつくということにちょっと胸が痛む。
 
舅の両親の写真があったので舅に「だーれだ?」と渡すと
「親父とおふくろじゃないかー!」と強い反応でした。
やっぱり、両親は特別な存在なんですね。
両親の写真を優しい眼差しでみる舅の横顔…印象深かったです。
 
帰る私をエレベーター前まで見送ってくれた舅。
扉が閉まるまで笑顔で手を振り続けてくれました。