西郷さん

終わっちゃいました……

なんだかちょっと寂しいですね。

 

いや〜、みずえちゃん、よくここまで書いてくれたねぇ……

本当にありがとう。

本当に感謝してますよ。

 

こちらこそ、ありがとうございました!

私はずっとある物語を書きたいと思い続けてるんですけど、なかなか進まなくて……

今回このストーリーを書き切ったことで自信に繋がりました!

でも……ちゃんと書けたのか、伝わったのか、よく分からないんですけどね。

 

うんうん…うまく伝わってると思うよ。

どうせ本人だってうまくなんか伝えられないんだから。ははは……

こちらがどう伝えようと、結局受け取り側が好きなように都合の良いように解釈する。そんなもんだよ。

まぁ〜、これまでどれだけあることないこと書かれたか…。

 

みんなが羨む輝かしい人生の裏には本当に大変な事が色々あったんでしょうねぇ……

一般人には想像もできないような……。

 

まあね、なかったと言えば嘘になるね。ははは……。

でもね、我々の仕事は書かれてなんぼ、叩かれてなんぼだから。

話題にもならなくなったらおしまい。

 

やっぱりそうなんですね。

西郷さんの人生は良いこともたくさん、一般人では体験できないような素晴らしいこともあっただろうけど、自分の身を削るようなこともたくさんあったんでしょうね。人への貢献の人生だったんだろうなぁ。

 

でも……結局、やっぱり僕は本当にラッキーだったなぁ。つくづくそう思うね。

 

自分をラッキーだと思う人がラッキーなんですよね。

でもそう思っている人って大抵それ以上に大変な事がたくさんあった人ですね。ははは……。

ラッキーなだけの人生なんてないような気がします。

大変だからこそ、ありがたい事を心底ありがたく思えるのかな。

心底ありがたいから、ものすごくラッキーに感じる……。

 

僕は仕事でもたくさんのチャンスをもらったし、人にも本当に恵まれた。

仕事関係も、家族、友人……。

それにファンでいてくれた人たちも……。

最後はファンの人たちも家族みたいなもんだった。僕にはみんなにはない大家族があった。

シドニーでもたくさんの出会いがあってね……いやぁ〜、本当に色々助けられたねぇ。みなさんのおかげですよ。

 

とりあえず最低限の生活はできたんですかね。

でもコロナ禍でなければもっと楽しいイベントや旅行もできたと思うんですよ。

西郷さんと明子さんにシドニーの良さを100%お見せできなかったのが本当に残念です。

 

ストーリーに書かれている通りだけど、ここには登場していなくて助けてくれた人もまだまだいますよ。

通訳の阿部さんご夫妻にも本当に親身になって良くしてもらって……。

通訳以上のことをしてもらいました。

言葉を正しく訳すのでもそこに思いやりがあるのとないのとでは全然違うものなんだね。

特に自分の命に関わる深刻な局面だったから、阿部さんがいてくれて本当に心強かったよ。

 

阿部さんと奥様にはコロナが明けて、明子さんがシドニーにいらした時にお会いしました!

本当に優しくて知的で素敵なご夫婦でした!

 

TBS通信員の飯島さんにも本当にお世話になったね。最初はインタビューでお会いして、その後も現地情報や何やらで色々助けてもらったよ。

 

飯島さんとは以前から面識がありましたが、いつもポジティブで色々なことにチャレンジされていて、とっても素敵な方ですよね〜。飯島さんも本当に心がきれいな方ですね。

 

結局YouTubeの最終回が作れなかったからさ、みずえちゃんが書いてくれたこのストーリーで僕のストーリーもようやく完成したような気がするんだよ。

 

うわ〜、そんな風に言っていただけると本当に嬉しいです!ありがとうございます!

西郷さんの入院中に明子さんから聞きましたよ。

YouTube の編集をしなきゃって、すごく気にしていらっしゃるって。お世話になったみんなに申し訳ないって……

 

そうなんだよ。せっかく撮り溜めた動画がたくさんあったからね。

お世話になった人たちに感謝の気持ちを伝えたかったんだ。

助けてくれたことだけじゃなくて、シドニーで何かひとつ開眼した感じがあって、そのことも心から感謝してるし、何か恩返しがしたかった。

 

日本に帰国されてから体調がすぐれないとメッセージにありましたけど、後で明子さんから聞きました。

車椅子を使わずに空港を歩き回ったんですってね。

私も帰国した時に体験したけど、あれはひど過ぎますよ。あんなに巨大な空港を端から端まで歩かせて、しかもまたもと来た場所まで戻らせるという……。効率が悪過ぎ。

西郷さんのあの時の体調でナイトフライトの後にあれをやらされたら、そりゃあ体調だって悪化して当然ですよ!

健康な私ですらきつかったですからね。

 

あれは相当こたえたね!

もうそこか、と思いきや、だらだらとずっと続くんだから。

たまったもんじゃない。健康な人でも病気になりそうだ。

 

でも、これから仕事に復帰する西郷さんにとっては、元気な姿で帰らなければならないというプレッシャーがあったんじゃないですか。日本では皆の目がありますからねぇ。

車椅子姿なんて見せられないって、ファンの人たちや同じ病気の方達を裏切れないって、そんな思いがあったんじゃないかと思いました。

 

…………

それもあるけど、自分との戦いもあったかもしれないね。

 

ご自身のプライドでしょうか…。

 

…………

 

体調が悪い時にそんな、人の事なんて気にしなくていいのに。誰もがっかりなんてしないのに。

みんな西郷さんが大好きで、西郷さんにゆっくり養生してもらって、まずは体調を回復させて欲しいって心から願ってましたよ。

すでに貴重な思い出をたくさんもらってますからね。これ以上何もいらないですよ。

 

……オーストラリアって不思議なところだね。

僕はこれまでアメリカにばかり意識がいってたんだけど、シドニーに行って、もう全然違う感覚、オーストラリアが大好きになったんだ。

人がね、本当に大らかなんだよ。

本当に優しい。

みんな損得じゃなく、真心で接してくれてるのが分かる。

僕のことを知ってる日本人だけじゃなくて、僕のバックグラウンドを知らないオージーも本当に親切で優しかったね。

 

ふふふ……。そうそう。

それが私がずっとオーストラリアに住み続けてる理由のひとつです。

大地のすごいパワーが癒してくれるから、人の心にも余裕ができるのかもしれませんね。

 

うん。なんか分かるよ。今は本当によく分かる。

僕はずっとシドニーにいるわけにはいかなかったけど、いつかまた行きたかったなぁ。

 

私もまたいらしていただきたかったです……

……でも今は自由にどこへでも行けますからね。

またいつでも西郷さんの大好きなボンダイビーチにフラッと来てくださいね。

 

そうだね。記念日には様子を見に行こうかな。

 

記念日?まさかあの座薬終了記念日じゃないですよね。あはは……。

 

あはは。そうだね。座薬記念日にも行こうかな。

いやいや、僕が色々決断した日とか、明子の誕生日とか。色々印象に残る日があったからね。

 

ははは。冗談ですよ。

 

みずえちゃんがいてくれるから、家族も安心してシドニーに行けると思うよ。

これからも明子のこと、娘達のこと、どうかよろしくお願いしますね。

 

あはは、言われるまでもなくお節介焼いちゃいますよ。

 

家族には色々大変な思いもさせちゃったからね。

みんな本当によく耐えて僕のことを助けてくれたよ。

特に明子はしっかりしているようでずっと結構無理をして頑張ってくれているからね。

 

それは明子さんにとって西郷さんが誇りだからだと思いますよ。

西郷さんの名に恥じることをしてはいけない、って頑張っているんじゃないでしょうか。

 

僕にとってはそんな明子が誇りだけどね。

最高の妻だよ。

大好きな家族。僕の誇り。家族との出会いが僕の人生で最も素晴らしい出来事。

 

分かります。

だから西郷さんが旅立つ前に、西郷さんと明子さんがシドニーで貴重な時間が過ごせて、私も本当に嬉しかったんです。

治療の結果は思うところと違ったかもしれないけど、これまで忙しかった西郷さんには持てなかった時間が、明子さんと過ごせたんじゃないかな、なんて思ってました。何も知らない私がすみません……。

大切な時間がシドニーだったこと、私の大好きなシドニーで本当に良かったって思ってます。

欲を言えばお嬢様達も来れたらベストでしたけど。

でもいつかみんなでシドニーに来てもらえるんじゃないかな、と期待してます。

明子さんと、お嬢様達、それから西郷さんにそっくりなお孫さんもね。

 

ふふふふ……

その時は僕も付いて来ますよ。

 

ふふふ、そうですね。

その時を楽しみにしています。

シドニーで、西郷さんのボンダイビーチでまた会いましょうね!

本当に、お待ちしてますからね!

 

その時はオイスターと白ワインをお願いしたいな。

 

もちろん!

シドニーのキラキラ眩しい陽射し。ビーチの見えるテーブルでカラッとした潮風をうけてね。

濃厚なオイスター、そしてよ〜く冷えた白ワインをゴクリ。

 

みずちゃん結構意地悪いなあ。
ああ〜、お腹がすいてきちゃったよ。

 

ははは……。早く実現するようにプレッシャーをかけてます。

近いうちにまた会えると思いますけど、それまでお元気で……。

 

みずえちゃんもね。とにかく元気で……。

ここだけの話し、本当にね、いいこと沢山あるよ。