先日、東京都美術館で開催されている『新印象派 光と色のドラマ』展を鑑賞いたしました。その感想です。
点描画法で知られる新印象派の画家、初期の頃のスーラ、シニャックから、その後のフランスやベルギーでの新印象派作品、さらにマティスやドランまで、年代順に24人の画家の作品が展示された展覧会でした。オルセー美術館やメトロポリタン美術館をはじめ世界12カ国、約60の美術館や個人コレクションから約100点の作品が展示されていました。
私は、スーラ、シニャック、ピサロの点描画が好きなので、この3人の画家の作品を中心に鑑賞してきました。
スーラとシニャックが親友だったことはよく知られていると思いますが、2人の性格は対照的だったそうです。スーラは律儀で几帳面、控え目な性格で、シニャックは話好きで、社交的で交友関係も広かったんだそう…。シニャックの作品にヨットが描かれた作品が多いのは、シニャックがヨットを愛するスポーツマンだったからなんだそうです。
展覧会の主催が日経新聞で、昨年末くらいから、この展覧会についての記事がいろいろと掲載され、スーラやシニャックの作品の紹介だけでなく、2人の性格についてまで書かれたものもあり、興味深い記事でした。
スーラが31歳という若さで亡くなった時、シニャックはとてもショックを受けたそうですが、そのスーラの死を乗り越えて、点描画を描き続けたシニャックの作品は、年を追うごとに色鮮やかさが増して、点描の大きさや形も変化していたことを、今回の展覧会で確かめることができました。今回改めて、スーラとシニャックの作品と見比べてみて、スーラが穏やかな「静」なら、シニャックは躍動的な「動」という対照的なものを感じました。
また、スーラは大作を仕上げるまでに、多くの素描や油彩下絵を制作したことで知られていますが、今回の展覧会に、あの有名な「グランド・ジャット島の日曜日の午後」のクロクトン(縦16センチ、横25センチほどの板に油彩で描いた下絵)が展示されていました。4作品ありましたが、メトロポリタンやオルセーと所蔵している美術館が異なるので、今回4枚並んで観ることができて、とても感銘を受けました。大変貴重な作品だと思います。
「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は、シカゴ美術館に所蔵されていて、寄贈者の方の遺言によって門外不出となっていますが…。下絵に描かれている女性の位置が異なっていたりして、シカゴ美術館が所蔵している作品と下絵を比べてみると、とても面白いと思います♪
★印象に残った作品
ジョルジュ・スーラ「セーヌ川、クールブヴォワにて」
ジョルジュ・スーラ「ポール=アン=ベッサンの外港、満潮」
額まで、青とオレンジの補色の点描で描かれていました。すごい!と感動した作品。計算しつくされた作品♪
ベルト・モリゾ「ブージヴァルの庭」
マネの絵画のモデルとしても知られる美しい画家モリゾ♪(モリゾはマネの弟と結婚しています。)女性らしく、美しい作品でした♪
ポール・シニャック「セーヌ川の流れ、エルブレーにて」
ポール・シニャック「フリシンゲン湾」
他にも、スーラとシニャックのパレットが並べて展示されており、とても感銘を受けました。
点描という新しい光と色の表現…点描によって、赤と緑といった補色の関係で色彩表現を推し進めていった新印象派の良さを感じることのできる素晴らしい展覧会でした。
点描画法で知られる新印象派の画家、初期の頃のスーラ、シニャックから、その後のフランスやベルギーでの新印象派作品、さらにマティスやドランまで、年代順に24人の画家の作品が展示された展覧会でした。オルセー美術館やメトロポリタン美術館をはじめ世界12カ国、約60の美術館や個人コレクションから約100点の作品が展示されていました。
私は、スーラ、シニャック、ピサロの点描画が好きなので、この3人の画家の作品を中心に鑑賞してきました。
スーラとシニャックが親友だったことはよく知られていると思いますが、2人の性格は対照的だったそうです。スーラは律儀で几帳面、控え目な性格で、シニャックは話好きで、社交的で交友関係も広かったんだそう…。シニャックの作品にヨットが描かれた作品が多いのは、シニャックがヨットを愛するスポーツマンだったからなんだそうです。
展覧会の主催が日経新聞で、昨年末くらいから、この展覧会についての記事がいろいろと掲載され、スーラやシニャックの作品の紹介だけでなく、2人の性格についてまで書かれたものもあり、興味深い記事でした。
スーラが31歳という若さで亡くなった時、シニャックはとてもショックを受けたそうですが、そのスーラの死を乗り越えて、点描画を描き続けたシニャックの作品は、年を追うごとに色鮮やかさが増して、点描の大きさや形も変化していたことを、今回の展覧会で確かめることができました。今回改めて、スーラとシニャックの作品と見比べてみて、スーラが穏やかな「静」なら、シニャックは躍動的な「動」という対照的なものを感じました。
また、スーラは大作を仕上げるまでに、多くの素描や油彩下絵を制作したことで知られていますが、今回の展覧会に、あの有名な「グランド・ジャット島の日曜日の午後」のクロクトン(縦16センチ、横25センチほどの板に油彩で描いた下絵)が展示されていました。4作品ありましたが、メトロポリタンやオルセーと所蔵している美術館が異なるので、今回4枚並んで観ることができて、とても感銘を受けました。大変貴重な作品だと思います。
「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は、シカゴ美術館に所蔵されていて、寄贈者の方の遺言によって門外不出となっていますが…。下絵に描かれている女性の位置が異なっていたりして、シカゴ美術館が所蔵している作品と下絵を比べてみると、とても面白いと思います♪
★印象に残った作品
ジョルジュ・スーラ「セーヌ川、クールブヴォワにて」
ジョルジュ・スーラ「ポール=アン=ベッサンの外港、満潮」
額まで、青とオレンジの補色の点描で描かれていました。すごい!と感動した作品。計算しつくされた作品♪
ベルト・モリゾ「ブージヴァルの庭」
マネの絵画のモデルとしても知られる美しい画家モリゾ♪(モリゾはマネの弟と結婚しています。)女性らしく、美しい作品でした♪
ポール・シニャック「セーヌ川の流れ、エルブレーにて」
ポール・シニャック「フリシンゲン湾」
他にも、スーラとシニャックのパレットが並べて展示されており、とても感銘を受けました。
点描という新しい光と色の表現…点描によって、赤と緑といった補色の関係で色彩表現を推し進めていった新印象派の良さを感じることのできる素晴らしい展覧会でした。