今週の日曜日(7月21日)、日経新聞朝刊の「春秋」に、空海の言葉が書かれていました。

この日は参院選挙の日ということで、投票に使われる筆記用具として、鉛筆が大活躍する日!という文章から始まっていた「春秋」。

普段はめっきり使う機会が少なくなっているけれど、スルスルと投票用紙の上を滑る、あの心地よさは、他の場所では味わえない。意外な書き心地にハッとした経験のある方は多いのではないか・・・という文が書かれ・・・。

後半に、名筆で知られた空海が「性霊集」に記した言葉が紹介されていました。

調べてみたら、新聞に掲載されていた言葉は、略されて書かれていたことがわかったので、ここには全文を書いておきます。

「書の極意は 心を万物にそそぎ 心にまかせ 万物をかたどること

正しく美しいだけでは 立派な書にはならない

心を込め 四季の景色をかたどり 字の形に万物をかたどる

字はもともと人間の心が 万物に感動して 作り出されたものなのだ」



下記の言葉は、新聞に載っていたわけではありませんが・・・。
空海の言葉で、胸に残っていた言葉があります。

森羅万象、総て暖かく吾れを迎え、尽く修養の種ならざるはない

他にも・・・。

色は空に異ならず 空は色に異ならず 色すなわち空にして 空すなわち色なり

自分の心にうつる森羅万象を、心を込めて書に記していたであろう空海の言葉が胸に響きました。


アートのような空海の書(『真言七祖像』から「翻」)

Going my way ~どこまでも続く道~-空海の書