ここ連日、大津市のいじめのニュースが取り上げられていて、それを目にする度に胸を痛めています。


臨床心理士や心理カウンセラーも表に出て、このニュースについてコメントを述べるようになってきています。

心理学や心理カウンセラーに対し、いろんな考えがあり、中には批判的なお考えをもっていらっしゃる方もいると思うので、このブログで、この件に関する心のケアについての私の考えを書くのはやめておきますが・・・。


今日、読売新聞のサイトで、下記のような記事を見つけました。


「ほんまにごめん」生徒心中吐露「苦しくて涙」


大津市立中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題で、生徒らが回答したアンケートの自由記載欄の内容がわかった。

 それぞれが、仲間を失った悲しみ、助けられなかった自責の念を抱き、「全力で調査してください。お願いします」などと真相究明を求めていた。生徒らの痛々しいまでの心の叫びは、なぜ学校側に届かなかったのか。

 自由記載欄の記述がわかったのは、昨年10月に男子生徒が自宅マンションから飛び降りた直後、全校生徒約860人に対して行われた1回目の調査アンケート。見聞きしたいじめの有無とは別に、「学校に伝えたいこと」「男子生徒への思い」を尋ね、635人が記入した。

 ある生徒は、苦しい胸の内をこう記した。

 「どれだけつらかっただろう。どんな思いで飛び降りたのだろう。そう考えると、悲しくて苦しくて涙が出る。相談に乗ってやれたらよかったのにと悔しい気持ちでいっぱいです」

 男子生徒はクラスでも部活動でも、冗談を言って周囲を和ませるムードメーカー的存在。そんな彼が抱えていた苦しみに、多くの生徒は、仲間を失って初めて直面することになった。

 ほかの生徒も「もっと早く気づいてあげればよかった。ほんまにごめんな、ゴメン。ゴメン。ゴメン」などと書き、いじめに気付いていた生徒は「見て見ぬふりをしてしまった」と、無念さをにじませた。

 ◆「先生も話して」◆

 男子生徒の自殺直後、学校はいったん、報道機関などに「いじめはなかった」と公表した。これに対し、「絶対、先生とかも気付いていたと思う。いいかげん、隠さずに話してほしい」などと多くの生徒が違和感を持っていた。

 自分たちが目撃したいじめが、自殺の原因だったのではないか。そんな思いで、徹底的な調査を期待する声も少なくなかった。

 ある生徒は「絶対に真実を突き止めてほしい。事実がどうであっても、学校を守るために封印するのは絶対にやめてください」とクギを刺していた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120713-OYT1T00830.htm


記事を読んで、涙が溢れてきました。

実は、文部科学省の調査で、毎年、小学生から高校生まで100人以上が自殺しているという事実があります。理由は色々とされていますが、この中にいじめが理由で亡くなっている子もいるはず・・・。大人だって、遺書を残す時、うまく言葉で気持ちを表せないまま、この世を去っているのだから・・・。子供が自殺って、どんな理由でも辛いけれど、いじめで命を絶つって、どれだけ無念な想いでこの世を去っていったのかと思うと胸が苦しくなります。

学校側がきちんとした対応をしていれば・・・と、どうしても思ってしまいます。調査アンケートで、こんなに多くの生徒が自責の念で苦しんでいたのに・・・命について、きちんと教育しなければいけない立場にありながら、この対応は、どう考えても間違っていたと思います。時間が経っても、大人になっても、ずっとこの事件は消えないし・・・。


自殺した多くの子供たちが、命をかけて訴えた心の叫びをもっと真剣に汲みとる努力をしないといけないと思います。心理学を勉強している私にも言えることですが・・・。

無念の涙を思うと、居た堪れない気持ちでいっぱいです。