昨日の『日曜美術館』で、クリムトの特集が放送されていました。
今、芸術の都ウィーンで、クリムトの生誕150年を祝う展覧会が次々と開催されているそうです♪ウィーンまで飛んで行きたいところですが・・・なかなか難しいので、とても嬉しい特集でした。
クリムトは世紀末のウィーンを舞台に、時代を挑発し続けた画家でした。
クリムトの生きていた時代に興味をもったので調べてみたら、ミュージカル『エリザベート』や『ルドルフ』の時代とも重なっていることがわかりました♪
クリムトの生きた時代は、オーストリア・ハンガリー帝国、ハプスブルク帝国の最後の時代でした。
フランツ・ヨーゼフ皇帝が、18才という若さで1848年に即位し・・・。クリムトが生まれた1862年は、皇帝フランツ・ヨーゼフがエリザベートを迎えて、皇太子ルドルフが生まれた頃だということがわかりました。(ルドルフが生まれたのは、1858年。)
第一次大戦中、1916年に亡くなるまで、ヨーゼフ皇帝は帝国を支え、このヨーゼフ皇帝の死から2年後の1918年、ハプスブルク帝国は崩壊しています。クリムトが亡くなったのも、この年、1918年でした。まさに、激動の時代を生きていた画家だったということですよね。
番組内で紹介されていたのは、ベルベデーレ美術館やレオポルド美術館で開催されている、クリムトに関連する展覧会でした。
ベルベデーレ美術館といえば、ベルベデーレ宮殿内にある美術館。ラテン語で「美しい景色」という名の宮殿です♪オスマントルコとの戦いで有名なオイゲン公が、18世紀初めに造らせた夏の離宮です。
上宮と下宮があり、上宮は19世紀以降の近代絵画の美術館、下宮は中世バロックの美術館となっています。
宮殿が美術館になっているという・・・。海外では、宮殿が美術館になっていることはよくあることですが、このベルベデーレは宮殿だけでなく、庭園も美しいので、是非行ってみたい宮殿です。
今年のウィーンフィル「ニューイヤーコンサート」のバレエ中継も、このベルベデーレ宮殿内からでした♪
話を元に戻して・・・。(笑)
ベルベデーレ美術館にあるクリムトの作品といえば「接吻」。エロスと黄金の巨匠クリムトの代表作です。
そして、クリムトの風景画も紹介されていました。
時代を挑発するような作品とは対照的に、クリムトは静かな湖といった穏やかな風景も描いていたんですよね・・・。
「アッター湖の島」
この作品は、レオポルド美術館で現在開催されている展覧会に出品されているそうです。是非、観てみたい作品です。私は、この絵に一目惚れ♪日本に来日は無理でしょうね・・・。
この作品に描かれているアッター湖は、クリムトが約20年間、毎年夏に、生涯のパートナー・恋人だったエミリー・フレーゲたちと訪れた場所で、クリムトのお気に入りの場所だったそうです。
クリムトは、風景画を描く時は、人のいない場所を選んでいたそうです。
また、クリムトは風景画を決して売らず、自分の手元に置いていたそうです。自分の気持ちと向き合うために描いていたのかも・・・。クリムトの心の奥にある風景なのかもしれません。
クリムトというと、少し刺激的な作品が多いのですが、クリムトの描いた風景画も、もっと観てみたい♪と思いました。
そうそう、昨日のスタジオゲストが、画家の横尾忠則さんで驚きました。横尾さんの作品も私は好きです♪
超豪華ゲストの横尾さんが、クリムトの作品について色々と語っていらっしゃいました。貴重なお話だったと思います。横尾さんが、クリムトについて、エロスのような作品も描きながら、風景画も描く・・・クリムトは多面的で、まるで万華鏡のような人だ!と仰っていた言葉が印象に残りました。
絵画も音楽もミュージカルも素晴らしい、芸術の都ウィーンにますます行ってみたくなりました♪
★ベルべデーレの公式サイトで、クリムトについて書かれているページを見つけたので紹介しておきます。
世界最大のコレクションを所有していることや、クリムトの生い立ちから晩年までが書かれています。(怪しいドイツ語力なので、詳細まで訳しきれませんでしたが・・・。(苦笑))
書いてある内容はともかく(笑)、ベルべデーレが所蔵している、クリムトの作品を見ることができます。
http://www.belvedere.at/de/sammlungen/belvedere/jugendstil-wiener-secession/klimt