『プロフェッショナル 仕事の流儀』で、宇宙飛行士の若田光一さんの特集が放送されました。
若田宇宙飛行士は、これまで日本人で最も多い3度(1996年、2000年、2009年)の宇宙飛行を経験しており、2013年には日本人初の国際宇宙ステーションの船長(コマンダー)を務めることになっています。
2009年には、日本人初の宇宙ステーション長期滞在も成し遂げ、宇宙でのロボットアームの搭乗では、世界屈指の腕を持っています。(若田さんは、日本人初のロボットアームを行うミッションスペシャリスト(MS)として、宇宙ステーションで活動を行い、高く評価されています。)
若田さんは、幼い頃から宇宙に憧れていたそうです。5歳の時、アポロが月に着陸!その時から、若田さんの宇宙への憧れが始まり、大学で航空工学を学んだ後、日本航空に就職し整備士として働いていました。しかし、宇宙への夢は諦めきれず、整備士になって2年後、新聞に掲載されていた「宇宙飛行士募集!」の記事を見かけ、当然、無理だとわかっていながら、選抜試験にチャレンジしたそうです。8ヶ月に及ぶ試験に合格したのは、若田さんたったお一人でした。その後、NASAで言葉の壁等、色んな問題を乗り越えながら訓練に臨み、4年後の1996年に初飛行して夢を叶えました。
今、若田さんは、2013年の飛行に向けて、毎日過酷な訓練を受けているそうです。
今年6月から始まった訓練に密着し、3ヶ月に及ぶ長期密着の模様が放送されていました。
拠点となっているのは、NASAジョンソン宇宙センターでした。サッカー場一面の大きさくらいあると言われている国際宇宙ステーション(ISS)の実物大模型訓練施設が備わっていて、そこで訓練を行っていました。
これから2013年のフライトまで、途方もなく過酷な訓練が続くそうです。
フライト前に習得する訓練は、システム等に関するもので、およそ2000時間!
さらに、コマンダーを務める若田さんの場合は、搭乗する他の飛行士の仕事も全て把握しなければならないので、その訓練が、およそ1000時間!
そして、ロシア語も習得しなければいけないということで、ロシア語の勉強もされていました。私から見たら、ロシア語もペラペラでした。(これから宇宙飛行士を目指す方は、ロシア語も話せないといけないと、最近の新聞にも書かれていましたけど・・・。本当に大変ですね~。これからはソユーズを使って打ち上げするので、ロシア語は必須らしいです!国際宇宙ステーションでも、緊急時は、英語とロシア語の2か国語で指示を行うそうです。)
その訓練以外にも、心肺機能を鍛えるために、体も鍛えていました。(宇宙ステーションに行ってからも、運動器具を使って、毎日2時間くらい運動をしなければならないそうですよ。)
その他、ロシアで宇宙飛行訓練をする施設としては最大と言われている、ガガーリン宇宙飛行士訓練センターで、ソユーズについてや、宇宙ステーションについての訓練も受けていました。野口聡一さんも、ご一緒されていました。
昨日の番組内では、船外活動用宇宙服を実際着て、緊急対応の力を試す訓練を行っていました。わざと宇宙服の中の気圧を下げて、その対応を見るというもの!さすが若田さん、全く動じず、落ち着いて状況を説明して対応していました。
そうそう、ヒューストンにある空港で、マッハ1で飛ぶジェット機の操縦の訓練模様も放送されていました。(凄くカッコ良くて、私の頭の中には『トップガン』のテーマソング♪ケニー・ロギンスの「Danger Zone」が勝手に流れたほど!(笑)すご~い!ジェット機も操縦できちゃうんだ~!となった私ですが・・・。よ~く考えてみたら、シャトルを操縦できるんだから当たり前なんですよね。(笑))
音速が出せるような高性能飛行機で、とても過酷な訓練が行われていました。上空で、わざと片方のエンジンを停止させて、そこから再始動して危機を脱するという訓練でした。マッハ1の速さでエンジンを停止させたら、機体がどういう風になるのか?とても撮影できなかったようで、映像が無かったのですが・・・。急降下したりするんでしょうか?考えただけで恐ろしい訓練・・・。
昨日、見ていて思いましたが、若田さんが毎日受けている訓練は、“命がけ”なんだな・・・という印象を受けました。
☆昨日放送されていた若田さんの言葉!
★人の価値は、努力の量で決まる!
結局、いろんな人がいますけれども、それぞれの人がおかれた環境の中で、やっぱりどこまで頑張れたのかというのが、人に対する評価に繋がるべきだと僕は思います。
周りは、いくらでもごまかせると思うんですけど、自分には嘘をつけないですよね。
私はセンスはないけど、好きで入った仕事ですし、やっぱり自分で選んだ以上、その中で最善をつくすというのかな。
自分には妥協しないというのかな。
そういうつもりで生きています!
★死と隣り合わせの仕事!
2003年のコロンビア号空中分解事故の時、若田さんは一緒に訓練を受けていた仲間7人を同時に失ったそうです。その時、若田さんは、シャトルの操縦室に残された遺品を片付けるお仕事をされたそうです。(涙)
このことがあり、宇宙に対する恐怖をより強く感じるようになったそうです。
★志を、受け継ごう!
コロンビア号空中分解事故の後、安全に行くことが出来ることは何かということを考えながらやってきているそうです。
私たちがリスクがあっても宇宙に行くことによって得られるものは、やはりリスク以上のものである・・・と仰っていました。(宇宙に向かう意義が必ずあることを語っていました。宇宙ステーションで行う数々のミッションは、色んな分野の開発に役だっていると思います。)
★過酷だから、喜びがある!
ハードルが高ければ高いほど、挑戦目標が高ければ高いほど、やりがいがあるっていうのかな。
人生っていうのは、究極的には自分への挑戦だなというふうに思います。
そういう意味で、自分のゴールはここだと、それに向かって頑張っていると物事が楽しく出来るような感じがしますし、仕事もそういうつもりで頑張っていますけど・・・。
★宇宙が好きだ!
宇宙というのは、本当に多くの人に、これは私も含めてですけど、限りない夢を与えてくれる創造の空間だから、いっぱいそこに夢があるからだと思いますけれども、やっぱりそこに自分が憧れたこと!そこが原点だと思いますね。
☆プロフェッショナルとは・・・。
自分の限界がどこにあるのかっていうのを経験とかから知って、
それに向かって、たゆまぬ努力を続けることが出来る人・・・。
それが本当のプロフェッショナルじゃないかなっていうふうに思います。
「勤勉、知識も豊富、技術的な能力も非常に高く、何より一緒にいて楽しい人です!」と関係者の方から言われていた若田宇宙飛行士!
仕事をしている時の表情はもちろん真剣でしたが、人と接している時の表情はいつも笑顔でした♪相手が子供であれ、先輩宇宙飛行士であれ、スタッフに対しても・・・。素晴らしいお人柄であることを感じました♪
毛利衛宇宙飛行士には講演会でお逢いすることができたので、若田光一宇宙飛行士にも、講演会等でいつかお逢いできる機会がありますように・・・♪