先日、横浜美術館に行ってきました。
Going my way ~どこまでも続く道~-横浜美術館
昨日まで開催されていた『印象派とエコール・ド・パリ』~ポーラ美術館コレクション展~を鑑賞してきました。その感想です。


行きたいけど行く時間がない!諦めようかな?と思っていたのですが・・・。金曜日は20時まで開館されていることを知り、なんとか観に行くことができました。


今回の展覧会は、ポーラ美術館のコレクションの中から、印象派の巨匠の作品を中心に、世界に誇る名画74点が展示されていました。


第1章では、モネ、ルノワール、ピサロら印象派・・・。さらに、セザンヌ、スーラ、ルドン・・・の作品が展示され、第2章では、エコール・ド・パリに活躍したモディリアーニ、シャガール、レオナール・フジタ(藤田嗣治)・・・の作品が展示されていました。


私が印象に残った作品・・・


クロード・モネ 「ジヴェルニーの積みわら」 

Going my way ~どこまでも続く道~-モネ


モネは、「積みわら」の連作にとりかかる以前、1884年から1886年の間に8点の積みわらの風景を描いているそうですが、この作品はそのひとつなのだそうです。眩しい光を浴びる積みわら・・・明るい空やバックに描かれたポプラ並木・・・作品全体が鮮やかな色彩で描かれた作品。


クロード・モネ 「サン=ラザール駅の線路」


Going my way ~どこまでも続く道~-モネ


サン=ラザール駅は、パリの最古の駅です。1877年、モネは駅の近くに小さな部屋を借り、駅舎の内や外を繰り返し描き、1877年4月に開催された、第3回印象派展に、モネはサン=ラザール駅を描いた一連の作品を発表しているそうです。

蒸気の描写が見事に描かれた作品。機関車の響きが聞こえて、こちらに向かって動いてくるような感覚になる・・・そんな作品でした。


クロード・モネ 「睡蓮の池」

Going my way ~どこまでも続く道~-モネ


先日、オルセー美術館展に行ってきたばかりですが・・・。オルセー美術館展に展示されていた「睡蓮の池、緑のハーモニー」と非常に構図が似ている作品。(どちらも1899年、同じ年に描かれた作品です。)

実際のモネの庭も素晴らしいのでしょうけど・・・モネの描く睡蓮の池にはかなわない気がします。心が穏やかになる素晴らしい作品です♪

「ポーラ美術館コレクション展」は横浜の後、静岡市美術館、名古屋市美術館も巡回しますが、この作品だけは横浜美術館でしか観られなかったようです。


アルフレッド・シスレー 「ロワン河畔、朝」

Going my way ~どこまでも続く道~-シスレー


今回の展覧会の中で、私が一番素敵だと思った作品。さすがシスレー♪と、心の中で大絶賛した作品です。(笑)

自然を描き続けたシスレーは、生涯で900点近くの作品を残し、静物画や人物画はごくわずかで、そのほとんどが風景画でした。

晩年の20年近くをすごしたモレ=シュル=ロワン川のさわやかな朝の風景を捉えた作品。

パステル調で、淡くて、やわらかな色彩・・・透き通る空・・・“空のシスレー”という名にふさわしい作品だと思いました。


カミーユ・ピサロ 「エラニーの花咲く梨の木」

Going my way ~どこまでも続く道~-ピサロ


ユダヤ系ポルトガル人を父として生まれたピサロは、印象派の中でも最年長でしたが、温厚な人格者で、画家たちを束ねる父親のような存在だったそうです。

ピサロの絵は、やさしい画風が多い気がします。ピサロの人柄がそのまま作品に表れているのだと思います。

この作品に描かれている風景は、ピサロが1884年から移り住んだ村、ノルマンディーのエラニー=シュル=エプトの風景なのだそうです。


パブロ・ピカソ 「海辺の母子像」

Going my way ~どこまでも続く道~-ピカソ


ピカソの初期・・・青の時代に描かれた作品。

ピカソがパリやバルセロナで目にした貧しく病に苦しむ母と子を、キリスト教の伝統的な聖母の姿で描いた作品。

赤い花は、母と子が背負う苦悩や希望を象徴しているようだと書かれていました。作品の左上には、産婦人科医フォントボートへの献辞と書かれているそうです。

この作品を描いた時、ピカソはまだ20歳・・・。親友を亡くしたことから、生死を見つけて作品にも表現するようになったといわれていますが・・・。作品から訴えかけてくるような祈り・・・。この作品の前から動けなくなってしまいました。


箱根にあるポーラ美術館には行ったことがないのですが、いろんな展覧会で作品を観てきて、ポーラ美術館に収蔵されている作品は、素晴らしい♪と思っていました。私好みの作品が多い(笑)・・・と思っていたんです。


私が行ったのは金曜日の夜だったからなのかな?すごく空いていました♪一目で会社帰りだな?という方が多い気がしました。(笑)

周りで鑑賞されている方達が、絵がすごくお好きで、展覧会に何度も足を運んでいる方達だということがすぐにわかりました。(絵の中央に長く立ち止まったりせず、お互いが絵の前で、場所を譲り合う・・・そんな雰囲気が自然とできていて、とても気持ちよく鑑賞できました♪)


お陰で、すごく贅沢な時間を過ごすことができました。睡蓮の世界に吸い込まれそうでした♪(笑)

ちょっと無理して行ったけれど、行って良かった♪と思いました。


横浜美術館では、今月18日(土)から『ドガ展』が開催されますね!エトワールが初来日しますからね!ドガ展も楽しみです♪