先日、東京都現代美術館で開催されている、『メアリー・ブレア展』に行ってきました。

私が行った日は、シルバーウィーク最終日!

ものすごく混雑していました。Going my way ~どこまでも続く道~-メアリーブレア

メアリー・ブレアは、ディズニーランドの人気アトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」のメインデザインを担当された方です。

ウォルトの絶大な信頼を得ていた女性です!

ディズニー・スタジオに入社し、コンセプト・アートなどを担当されていました。

「シンデレラ」(1950年)、「ふしぎの国のアリス」(1951年)、「ピーター・パン」(1953年)などでは、カラー・スタイリストとして活躍されました。

素晴らしい色彩感覚を活かして数々の功績を残された方です!


今回の展覧会は、2006年夏に東京都現代美術館で開催された「ディズニ-・アート展」で、メアリーブレアの作品が数点展示され、それが大変好評だったということで、企画されたものなのだそうです。


アメリカ国外を出ることはめったにない貴重なディズニー初期アニメーションにおけるアート作品や、ディズニーランドのアトラクション・デザイン作品を中心に、大規模に一般公開されています。

約500点の作品に加え、彼女の生涯を様々な写真、愛用品、映像を通して時代の流れと共に分かりやすく展示されていました。


今回、ご親族やウォルト・ディズニー・アニメーション・リサーチライブラリーをはじめとする多くの協力を得て、たった一度だけ、メアリーブレアの人生を展覧会が開かれることとなったそうです!


メアリー・ブレアは、アメリカでもまだ働く女性に厳しかったと言われる時代に、多くの作品に関わり、広く尊敬を集めた方なのだそうです。

彼女は、自分のことをこんな風に語っています。「私は、3つの仕事をした。妻であり、母であり、そして、プロのアーティストだった」。

展覧会の途中にも書かれていましたが、素晴らしい功績を残しただけでなく、子育てに専念した時期もあり、仕事と子育ての両立も立派にされた、素晴らしい方であることを知りました。

しかも、メアリー・ブレアは、とっても、お綺麗な方なんですよ!女優さんのようなお顔立ちの写真が飾られていました。


感想ですが・・・。約500点も展示されていたので、私が特に良かったと思ったコーナーだけ紹介します。
Going my way ~どこまでも続く道~-メアリーブレア
嬉しかったのは、ディズニーのアニメ「小さな家」が、モニター画面で紹介されていたこと!

「小さな家」は、郊外に建てられた小さな家が、時がたつにつれ、周囲が開発され、高層ビルに取り囲まれてしまうという、都市開発が進むアメリカ社会を背景にした作品です。

メアリーの描いた、絵本の挿絵もありました。ストーリーも見ることができて嬉しかったです。

「青い自動車」というお話も紹介されていました。


もうひとつは、「イッツ・ア・スモールワールド」のコーナー。

「It's a small world」♪の曲が流れ、天井まで広がる大きな何枚ものパネル?に、イッツ・ア・スモールワールドの絵が描かれていました。トンネルをくぐるような設計になっていて・・・。これは、まさに、ディズニーランド内の「イッツ・ア・スモールワールド」の雰囲気そのもの!素敵な演出になっていました。美術館のような空間で、この演出・・・。素晴らしかったです!


「イッツ・ア・スモールワールド」は、1964年のニューヨークで開催されたニューヨーク世界博覧会に、ユニセフからの依頼でディズニーが作品を作り、出展されたもので、その後、ディズニーランド内に建設されたそうです。


「人種や性別、国籍、言語の違いがあっても子供達は何のしがらみもなく、すぐに友達になれ、喧嘩しても泣いて笑って、すぐに仲直りしてしまう。まさしくこれが平和の世界ではないか」というユニセフの理念に合致して、つくられたものなのだそうです。これ、この間、「縞模様のパジャマの少年」を観てきたから、ものすごく理解できました。


イッツ・ア・スモールワールドのデザインを考えたメアリーの作品は・・・。絵だけでなく、色んな素材の紙を切り合わせ、貼り絵と絵が合わさったような作品でした。沢山の色のセロファン?が使われている作品もありました。


その他、メアリーが、映画製作の初期段階で映画全体のイメージを模索し決定するため、インスピレーションに従って絵を描くような仕事に関わっていたということで・・・。ディズニーアニメの「シンデレラ」、「ふしぎの国のアリス」、「ピーター・パン」の絵が沢山、展示されていました。また、多くの広告デザイン画(「ココア・ガール」など)も展示されていました。


メアリー・ブレアの作品は、本当に色彩が豊かでした。同じ緑も、黄緑から濃い緑・・・。何種類もの緑から成った作品がありました。私の中では、色彩豊かな、藤城清治さんの作品と重なる部分がありました。


『メアリー・ブレア展』は、東京都現代美術館で10月5日(月)までです。(好評につき、会期延期が決定されたそうです。1日、延びただけですけどね・・・。(笑))

http://www.ntv.co.jp/mary/index.html