昨日の『爆問学問』は、慶応義塾大学心理学実験室を訪れていました。

教授は、動物の能力を知るために、とってもユニークな実験を繰り返してきた、慶応義塾大学文学部人間関係学系、渡辺茂教授でした。


渡辺教授は、1995年に、ノーベル賞のパロディー版「イグノーベル賞」を受賞しました。

「イグノーベル賞」は、笑っちゃうくらいユニーク、でも考えさせられる研究に贈られる賞!

その「イグノーベル賞」を受賞した研究が、ハトはピカソがお好き?(笑)ハトには、ピカソとモネの作品や、絵の巧拙を見分ける能力があることを証明した研究でした。

番組の中で、その実験の様子が映されたんですけど・・・。

面白かったですよ。

ハトが、モニターに映ったピカソの絵にだけ反応を示して、モニターをつつくんですよ!

ピカソの絵だとわかったら、エサを与える訓練をしたハトは、さまざまなピカソとモネの絵を、90%見分けることが出来たという結果が出たそうです!

モネの絵には、全く無反応なんですよ。(笑)

区別しただけでは、丸覚えしただけかもしれないという事で、この訓練をした後、今まで見せたことのないピカソの絵とモネの絵を見せても、区別が出来たそうです。

絵に加工をし、白黒にしても区別できたことで、色合いだけで区別したのではないことがわかり、今度は絵にモザイクしても、区別できたことで、輪郭の違いで絵をとらえているわけでもない事がわかったそうです!


ハト以外にも、文鳥でバッハとシェーンベルクの曲を聴き分けるという実験を行い、さらに、文鳥は、バッハの曲を好むことまで明らかにしていました。(和音と不協和音も区別できていました!)

文鳥は、歌声のようなさえずりで求愛する。だから、音楽のセンスが磨かれたのでは・・・とおっしゃっていました。


私が一番、驚いたのは、オウムが人と会話をしていた事!簡単な計算もできて・・・。実験の途中に、オウムが飽きてしまって、先生が「バイバイ」と言って、実験室から出ていこうとしたら、オウムが「ごめんなさい。こっちに戻ってきて。」と、しゃべっていました。とても驚きました!

言葉で言って、言葉で返ってくる・・・。ちゃんと会話が成立していました。

でも、これは、オウムが文法の構造をちゃんと理解しているわけではなく、この状況の時、この言葉を使うということを理解していることなのだそうです。

オウムや犬の中に、人間と同じような心があるわけではない。

コミュニケーションが成り立つことと、中身が同じということとは、ちょっと違って、そこを誤解してしまうと、人に擬して動物を考えることになってしまうとおっしゃっていました。とりあえず、しゃべることはできるけど、動物の心を理解できているわけではないということですよね・・・。


太田さんが、渡辺教授に「結局、何を追求しているんですか?」という質問をされていました。

その質問に・・・。

心理学は、ヒトの研究をする・・・。ヒトの研究だけでは分からない、ヒトの側面がある。それで、いろんな動物で、人間的なことをやらせてみる。

これは、人間独自の機能だよねっていわれていた事が、ある部分、動物でも出来るってことがわかってきてる。

じゃあ残り、これこそが人間の特性だっていうことが、段々、明らかになってきている・・・と、おしゃっていました。


人と動物の違い、もっと明らかになっていくと、面白いですよね。昨日の『爆問学問』、驚く事ばかりでした♪