昨日の『追跡AtoZ』
は、“脳の秘密、未来はどう変わる?”でした。
脳こそが、人間の能力の源。
およそ1300gの脳。その表面に広がる神経細胞の活動が、私たちの心をつくりあげています・・・。
まず最初に、天才棋士の羽生善治さんの脳の中が、どのようになっているのか?
天才とは何か?
天才の理由が、脳のどこに隠れているのか?
その秘密を探るプロジェクトに密着していました。理化学研究所の田中啓治博士が、羽生棋士の“直感力”こそが、天才の1つの条件ではないか?とおっしゃっていました。
番組の中で、羽生さんが直感する時、脳のどの部分が働いているのかを証明していました。
羽生さんの脳を調べたMRIは、4テラス!世界最高クラスのものだそうです。(数字があげるほど、磁器が強いということです。)
羽生さんに、詰め将棋に関する問題を出し、答えてもらう時の脳の働きを調べていました。
そして、問題を解く時に、脳の「大脳基低核尾状核」という部分が、活発に活動していることを発見していました。
この部分は、行動の習慣化に関わる場所なのだそうです。
例えば、キーボードの習慣化は、意識しなくても、指が早く動くようになります。これが、行動の習慣化。
スピードが早くなるために必要なのが、この「大脳基低核尾状核」。
羽生棋士は、7歳の頃から、毎日、真剣に将棋に取り組んできました。
その努力の積み重ねが記憶として蓄積され、無意識のうちに、直感を生み出す、大きな力となる・・・と解説していました。
天才は、努力なしには生まれない!
他のプロ棋士にも見られた「大脳基低核尾状核」の活動。
人並みはずれた努力をすれば、直感力に結びつけることは可能だそうです。
こうしたプロ棋士の方たちは、毎日3時間、集中して訓練を行っていることから・・・。これくらい頑張ることができれば、効果も表れるようです。
他に、興味深かったのが・・・。
ハーバード大学の精神科学教室で行われている、治療研究。
脳をみると、虐待を受けた人の心の傷までみえる・・・という研究です。
先週の『追跡AtoZ』のテーマも、虐待でしたが・・・。
虐待は、アメリカでは、およそ80万人が犠牲となっているという、データもあるそうです。
成長してからも、心の病になるなど、大きな社会問題ともなっています。
子供の頃に虐待を受けた人の脳は、普通の人に比べ、前頭前野や聴覚野や視覚野の体積が少ないそうです。
それは、例えば、言葉による暴力により、もうこれ以上、辛い言葉を聞きたくないという気持ちから、聴覚野の体積が狭くなってしまうという、しくみなのだそうです。
興味深かったのは、熊本大学 友田明美博士が、心のケアをしながら、神経細胞を鍛えれば、脳を変えることもできると、おっしゃっていたことです。これから、もっと研究が進むと、沢山の人たちが救われると思います。
その他、脳のトレーニング、脳科学をTVコマーシャルに活用している様子や、犯罪者の脳の特徴について調べていることが紹介されていました。(犯罪者の脳を調べているのは、犯罪を減らすことが目的なのだそうです。この研究をすることで、薬が開発されれば、犯罪が減るかも?しれません。)
最後に、フランスで、最新式のMRIが開発されている様子が映りました。
11.7テラスという高磁場!人の脳の構造、全てを明らかにすることのできる、魔法のようなMRIが開発されているそうです。2012年から実用化される予定なのだそうです。
脳の働きと、私の勉強している心理学は、とても縁が深いので、とても興味深い番組でした。
(去年、勉強した生理心理学を思い出しながら、昨日の番組を見ました。(笑))
昨日、裏番組が『MR.BRAIN』の最終回だったので、こちらも録画してあります。まだ、見ていませんが・・・。
『MR.BRAIN』も、まさに脳科学がテーマのドラマでした。
私の勉強している心理学についても、ちょこっと用語が登場してきたりしていました。
このドラマの中で、行動科学担当、浪越克己役の井坂俊哉さんが、犯罪の性質や特徴を行動科学的 (心理学、社会学、文化人類学) に分析し、犯人の特徴を導き出す作業 (=プロファイリング) を行っていました。行動科学的に分析して、犯人像を絞り込む・・・という役でした。
私は、元々、脳科学にとても興味があるので、『MR.BRAIN』、見ていて面白かったです。
残念ながら、全放送、見ていないので、再放送してくれることを祈ってます。